穀雨(こくう)・立夏(りっか)

2012年05月【第19号】

 例年よりも春の訪れが遅かった4月。出かける際に、冬物と春物、どちらを着るべきか迷うことも多かったのではないだろうか。

 旧暦に照らし合わせると、19年に7度訪れる“閏月(うるうづき)”のある年は、例年よりも季節の変わり目が前後するという。“閏月”とは、太陽暦でいう閏日(2月29日)のようなもので、太陽暦との誤差が年間11日発生する旧暦では、暦と季節がずれないよう約3年に一度、“閏月”を挿入し、1年を13ヶ月として調整する。この発生月はその年によって異なり、2012年は4月21日から閏3月がはじまる。

 つまり、旧暦では3月が2ヶ月間続くため、春の訪れが遅いのも当然というわけだ。かなり大胆な帳尻合わせに思えるが、これは古代中国において緻密な天文計算にもとづいて導き出された非常に高度なシステムである。この旧暦と気候の予測が一致する確率は7割という説もあるので、今後覚えておくと役に立つことがあるかもしれない。

 また、5月21日(月)には東京をはじめ、関東・中部・近畿・四国・九州の南部地域で「金環日食」が観測できる。日本では25年ぶりだが、これほど広範囲で同時期に観測できるのは江戸時代の1839年以来。次に東京で観測できるのは300年後なので、ぜひ見逃さないようにしたい。なお、観測時は直視厳禁。事前に日食グラスなどを準備しておこう。

※「日本橋ごよみ」5月号におきまして、金環日食の日程を誤って「5月22日(火)」と記載しておりました。正しくは「5月21日(月)」です。お詫びするとともに、訂正させていただきます。