丁寧につくられた洋食を風情のあるお座敷で 芳味亭

2011年09月【第11号】
  • ビーフシチュー、揚げ物と芳味亭の名物が詰まったお弁当。揚げ物は、カニクリームコロッケかカツレツかを自由にチョイス。満足感の高い「洋食弁当・上」2,350円

  • ゆったりと寛いだ気分でいただける2階のお座敷席

  • 調理場の様子を眺めながら料理を待つのも愉しい1階のテーブル席

日本橋・人形町、賑わう表通りから一本入った閑静な路地裏に佇む洋食の「芳味亭」。昭和8年(1933年)に創業。横浜・老舗ホテルで修業した先代が手掛けていた洋食は、街の人はもちろん柳橋や深川の芸妓衆、明治座で公演をする役者陣、また歌舞伎役者たちから愛されてきた。作家の向田邦子氏もこの店がご贔屓だったようで、そのエッセイにも店の様子がえがかれている。

 15歳から芳味亭で修業をして46年目を迎える料理長・土井三郎氏が「私が店に入った時には、すでに人気メニューだった」と話す、不動の人気ランチが「洋食弁当」。デミグラスソースで煮込んだ柔らかなお肉がたっぷり入ったビーフシチュー、サクッとした衣と濃厚なホワイトクリームが絶妙なカニクリームコロッケ、爽やかな酸味を効かせたポテトサラダなど、シチューに揚げ物にサラダといろんな味が愉しめるお弁当だ。

 先代から受け継いだ味を守り続ける芳味亭、ビーフシチューやハンバーグなどの決め手となるデミグラスソースは「1カ月かけて煮込み、何度も濾すことで、なめらかで深いコクとツヤのあるソースに仕上げています。お肉とともにソースもじっくりと味わってほしいですね」と土井さん。丁寧につくられた洋食を風情のあるお座敷でいただく。その味わいと人形町ならではの寛いだ雰囲気は、何度も訪れたくなる余韻を残してくれる。

DATA
店名 芳味亭(ほうみてい)
住所 東京都中央区日本橋人形町2-9-4
03-3666-5687
営業時間 11:00~14:00(L.O.)、17:00~21:00(L.O.) 日曜休