今月は、日本橋室町をマヤ(フランス出身)がご紹介。室町は、江戸時代から続く老舗の商店と大きな商業ビルが隣接するエリアで、平日は多くのワーカーが集う。街の名前の由来は、京都の室町にならったという説や、商家の土蔵(室)が多く立ち並んでいたため、という説がある。今回は、三越前駅を降りてすぐの「福徳神社」からスタート。まちの再開発で昨年新たに誕生した福徳の森の中にあり、別名“芽吹神社(芽吹稲荷)”とも呼ばれる。境内で参拝し、神狐絵馬(しんこえま)に願いを書き込む。「夫婦のきつねのお守りに願い事を書いて、半分は絵馬かけに結び、半分は持ち帰るんです。願いが叶ったら持ち帰ったほうのきつねをまた絵馬かけに結び、夫婦のきつねに戻してあげるといいそうですよ。なんだかロマンチックですね! 」とマヤ。
室町の情緒ある路地を散策しつつ、日本橋三井タワー1階にある「Caffe di FESTA」のオープンテラスでしばし休憩。ソファ席もある広々としたスペースは、日本橋を訪れる人々や、上層階にあるマンダリン オリエンタル 東京の宿泊客の憩いの場となっている。
のどを潤したあとは、歴史ある三井本館と日本橋三越本店の建物を見ながら、常盤橋方面へ。「ギリシャ神殿のような柱で、とってもきれいですね」とマヤ。続いて訪れたのは、日本銀行本店のすぐそばにある「貨幣博物館」。豊富な展示資料を通して、古代から近代までのお金の歴史を知ることができる。江戸時代、このあたりには“金座”と呼ばれる場所があり、幕末まで金貨がつくられていたそう。体験コーナーが充実していて、大人も子どもも無料で楽しめる。新旧の建物と文化が共存する室町で、楽しいひとときを過ごしてみて。
日本橋室町
江戸時代から明治の初めまでは、江戸城から浅草を結ぶ「本町筋」の通り道で、老舗の商店が栄えた。現在は、老舗の商店とともに日本橋三越本店、日本橋三井タワー、コレド室町などが建ち並び、ショッピングとビジネスの街として親しまれている。