多彩な地図が手にとれる専門店
日常のおやつから特別な日の贈り物まで、ぜひ手にしてほしい、味わってほしい手みやげをご紹介する「日本橋手みやげ」。今月は、都内でも珍しい地図の専門店をご紹介。

日本橋髙島屋の近くにある地図の専門店 ぶよお堂。明治30年(1897年)に武揚堂として創業し、当初は陸軍の教科書などをつくっていたという。戦後、国土地理院刊行地図の元売店となり現在に至っている。
日本で地図が本格的につくられるようになったのは、江戸末期のこと。伊能忠敬が全国を測量し、国土地図『大日本沿海輿地全図』を完成させた。このほか忠敬は晩年、江戸府内図も製作しているという。「江戸が川や入江に囲まれた水の町だったことがわかります」(営業部部長 岡﨑充男さん)。
明治から昭和初めまで、地図は陸軍の陸地測量部によって手描きでつくられていたが、戦後は国土交通省のもと国土地理院が測地データをまとめ、それを基盤にさまざまな地図が出版されている。「GPSに対応したデータも普及してきましたが、まだまだ肝心なところは紙ベースです」。東日本大震災では通信回線が一時不通となり、紙の地図が活躍した。船舶ではいまも紙の海図を積むことが法令で定められているという。
店には古地図の復刻版や地形図、旅行用地図、手描き鳥瞰図など多種の地図が並ぶ。地球儀や星座図などもあるので、家族へのプレゼントにもおすすめしたい。
ギャラリー





店舗情報
店名 | ぶよお堂 |
住所 | 東京都中央区日本橋3-8-16 ぶよお堂ビル 地下2階 |
TEL | 03-3271-2410 |
Webサイト | https://www.mapshop.co.jp/ |
※情報・価格等すべて取材時の情報です。現在は異なっている場合がございます。予めご了承ください。
日本橋ごよみ2015年06月【第56号】