ハレの日の食卓を彩る金箔の世界
箔座日本橋
伝統工芸の街・金沢で金箔製品を手がけ、5つの店舗を展開する箔座。その直営店である「箔座日本橋」では、優雅な金箔の世界を存分に堪能することができる。
金箔は1万分の1.2mm、向こう側が透けるほど薄い。わずかな風でも飛んでしまう軽さでとてもデリケートなため、扱いが難しいという。箔座では熟練の職人たちによって、古くからの技術を守り続けている。店内には、そんな貴重な金箔を使った漆器や陶磁器、バッグやアクセサリー、お菓子や化粧品など幅広い商品が並ぶ。

日本橋の店舗ならではのオリジナルも多い。この時期、贈り物におすすめなのは、榮太樓總本鋪とコラボレーションした『金箔蜜飴』だ。上質な蜜飴に金箔が舞い、気分を盛り上げてくれる一品。シロップとしてパンやヨーグルト、フルーツに合わせて楽しみたい。「チーズにかけても美味しいんです」と店長の北嶋章子さん。
そのほか、お正月の食卓に最適なのが『金のごちそうセットS』。おせち料理や飲み物、デザートなどを手軽に金箔で彩ることができる。金箔をひと振りすれば、いつものお料理が料亭の仕上がりにグレードアップすること間違いなし。家族が集い、来客の多い年末年始こそ、きらびやかな演出で食卓を飾りたい。
店舗情報
店名 | 箔座日本橋 |
住所 | 東京都中央区日本橋室町2-2-1 コレド室町1 1階 |
TEL | 03-3273-8941 |
Webサイト | https://www.hakuza.co.jp/ |
神様にささげる江戸っ子の心意気
江戸甘味處 水天宮つくし
水天宮の向かいにある「水天宮つくし」は、明治10年(1877年)から伝統の味を受け継ぐ江戸菓子匠。創業以来、水天宮の参拝客をはじめ、幅広い層に親しまれている。
毎年暮れが近づくと、常連客や近隣の人々から鏡餅の依頼が寄せられるという。なんでも「水天宮つくし」の鏡餅は、一定の気温に保たれた場所なら、三が日明けでもヒビもなく綺麗なまま保たれているのだとか。その鏡餅を、今年は町火消“ろ組”の鹿島彰さんが飾りつけ『一尺鏡餅』として販売する。「最近はお手軽な鏡餅が増えていますが、本来は新年に神様にお供えしてからいただく尊い餅。なんでも“本物”が揃う日本橋ならではの心意気を形にしたいと思った」と五代目・鷺谷眞觀さんは話す。
“福徳重なる” という意味もある鏡餅。心をこめた飾りつけで神様にささげれば、晴れやかな新年を迎えられそうだ。
店舗情報
店名 | 江戸甘味處 水天宮つくし |
住所 | 東京都中央区日本橋人形町2-1-12 水天宮つくしビル1階 |
TEL | 03-3664-7357 |
Webサイト | https://tsukushi.tokyo/ |
口当たりの良い、職人手づくりの楊枝
日本橋さるや
宝永元年(1704年)創業、日本唯一の楊枝専門店「さるや」。職人が一本ずつ丁寧につくる楊枝は、しなやかで折れにくく、口に含むとふわりと木の薫りが漂うのが特徴だ。楊枝入れにも趣向が凝らされていて、この時期はお年賀にも人気だという干支桐箱入りがおすすめ。300年以上の歴史の中で伝えられてきた技が生み出す“本物”を、大切な人に贈ってみては。
店舗情報
店名 | 日本橋さるや |
住所 | 東京都中央区日本橋室町1-12-5 |
TEL | 03-5542-1905 |
Webサイト | https://www.nihonbashi-saruya.co.jp/ |
気の向くままに文字を綴れる便箋
榛原(はいばら)
2013年の干支である“へび”を商品名に冠した『蛇腹(じゃばら)便箋』は、和紙専門店「榛原」のアイデア商品。折り目にミシン目が入った蛇腹状の便箋で、好きな長さで切って使える“巻紙”の特徴を取り入れつつ、より使いやすく洋紙でアレンジされている。絵柄は5種類あり、どれも縁起のいい意味があるという。願いがこめられた便箋に自分の言葉を綴り、大切な人に思いを届けよう。
店舗情報
店名 | 榛原(はいばら) |
住所 | 東京都中央区日本橋2-8-11 2階 |
TEL | 03-3272-3801 |
Webサイト | https://www.haibara.co.jp/ |
ギャラリー


3/鏡餅担当の鷺谷眞觀さん(水天宮つくし 五代目)。
4/飾りつけ担当の鹿島彰さん(町火消“ろ組”小頭)。

2/鏡餅と同じもち米をつかった『寶餅』(切り餅8個入/1,000円)。箱には縁起のいい七福神が描かれている。
3/鏡餅担当の鷺谷眞觀さん(水天宮つくし 五代目)。
4/飾りつけ担当の鹿島彰さん(町火消“ろ組”小頭)。


※情報・価格等すべて取材時の情報です。現在は異なっている場合がございます。予めご了承ください。
日本橋ごよみ2013年01月【第27号】