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にんべん

食卓に欠かせない“鰹節”の奥深さを知る

暮らしの道具や食から、新しい名物まで。ぜひ手にしてほしい、味わってほしい日本橋の逸品をご紹介する「日本橋 逸品図鑑」。今月は310年以上の歴史を持つ鰹節の老舗「にんべん」。

日本料理に欠かせない鰹節。鰹節のだしの香りには、100種類以上もの成分が複雑にからみ合っているのだとか。その美味しさを存分に堪能できるのが、コレド室町1階にある、にんべん日本橋本店だ。

鰹節(本節)がどのようにつくられるかというと、まずカツオの身を3枚におろして煮熟し、焙乾(ばいかん)という燻しを行って「荒節」に仕上げる。この段階で既に立派な商品なのだが、にんべんではさらに江戸後期から伝わる技を重ねて、最高品質の鰹節を生み出す。

荒節の表面を削り、裸節を戸外で数日干し、純粋培養された麹カビを植菌して、温度、湿度が管理された室(むろ)に入れる。これを繰り返し、四番カビ以上つけたものが『本枯鰹節』だ。香りも味も豊かな“鰹節の王様”といえる逸品。「削りたてはさらに美味しいんです。ご自宅で削るのも決して難しくありません」と、広報担当の木村絵里子さん。店内では削り方も教えてもらえる。

ガラス張りの“けずり場”では、機械で本節が削られてくる様子を見ることも可能。ここで削られた『本枯鰹節』を、その場で袋詰めにしたものは本店だけの限定商品。そのほか、たっぷりのだしを使った『つゆの素』や、炊き込みご飯の素、冷凍惣菜なども豊富。帰省時の東京土産としても最適だ。

店舗情報

店名にんべん 日本橋本店
住所東京都中央区日本橋室町2-2-1 コレド室町1 1階
TEL03-3241-0968
Webサイトhttps://www.ninben.co.jp/

※情報・価格等すべて取材時の情報です。現在は異なっている場合がございます。予めご了承ください。

日本橋ごよみ2013年09月【第35号】