花柳界を代表する料亭 割烹 や満登

2011年06月【第8号】

  • お客様の前で手提を開くと歓声があがる。旬の素材を詰め込んだ手提弁当。2,500円

  • 上/梅の花を模した朱塗りのテーブル、クラシカルな椅子など女性のお客様に人気のお部屋。席料1名につき500円
    下/季節にあわせた額や花などが飾られたお座敷。掘り炬燵式なので、寛いだ気分で料理を愉しめる。席料1名につき500円

明治35年(1902年)、日本橋檜物町(ひものちょう)と呼ばれていた、この地に開業した「割烹 や満登(やまと)」。同町にあった一流料亭の板前が独立して構えた店は、周辺に「日本橋」という花柳界の存在もあって、すぐさま同町の花柳界を代表する料亭と称されるようになる。

 時代は変わり、町の名は八重洲となり「割烹や満登」も一軒家からビルへと形は変わったが、今も変わらず創業の地で初代から受け継いだ関東料理を提供し続けている。

 夜は接待利用も多い同店だが、昼は定食やお弁当などを目当てに近隣のビジネスマンやOLが足を運ぶ。「定食が一番人気ですが、ちょっとした会食にもご利用いただける『手提弁当』も評判がいいですよ」と四代目・成川英行さん。

 3段の手提には、上段に天ぷら、中段には前菜、下段には刺身、が華やかに彩る。ごま油の風味を効かせた天ぷら、また色どり豊かな前菜、さらにマグロと旬の魚を盛り合わせた刺身など、見た目も華やかでボリュームもたっぷり。また手作りの温泉卵がついているのも同店ならでは。「お弁当には、必ず温泉卵をつけています。これを愉しみにされている方も多いんです」と成川さん。

 カウンターや椅子席などもあるが、より贅沢な気分を愉しむには、雰囲気のある個室やお座敷(予約制・席料別)をおすすめしたい。

DATA
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