日本橋案内所の外国人コンシェルジュが、海外の視点で日本橋のおすすめスポットをご紹介するコーナー。 今月は、小舟町と堀留町エリアをローズ(アメリカ出身)がご紹介。現在はオフィスビルが多く建ち並ぶエリアだが、江戸時代には大阪から回船が着く場所として賑わっていた。 まずは、中央区まちかど展示館の一つでもある「伊場仙浮世絵ミュージアム」へ。浮世絵のほか、現代アート作品の企画展も行われていて、新旧のアート作品を同時に観られるのがおもしろい。「外国人にとっても、浮世絵をカジュアルに楽しめるスポットは貴重ですね」とローズ。
続いては、文久元年(1861年)創業の和菓子店「清寿軒」へ。創業当時から厳選素材を使用し、一つひとつ手作業で丁寧につくられる『どら焼き』は、午前中のうちに完売してしまうほどの人気商品。「清寿軒」から歩いてすぐの場所にある「椙森(すぎのもり)神社」は江戸時代、江戸三森の一つに数えられた神社で、境内には富塚があり、毎月13日と10月3日の「富の日」には、宝くじ祈願に訪れる人も多い。また、近くには繊維問屋の守護神として地域の人々に親しまれる三光(さんこう)稲荷もある。
最後は、地元の人々に愛される喫茶店「かうひい屋」へ。マスターの竹内幸男さんが一杯ずつ淹れる深煎りの『ブレンドコーヒー』は、まろやかな風味が特徴。ローズも「ここは都会のオアシスですね」と満足そう。このエリアには、緑を感じられる堀留児童公園もあり、日本橋散策の休憩スポットとしてもおすすめだ。
日本橋小舟町・日本橋堀留町
江戸時代は船荷問屋が多く集まり、賑わっていたエリア。日本橋小舟町は、もともと下舟町だったが、享保5年(1720年)に大船町に対して小舟町と改名された。日本橋堀留町は、かつて掘割(水路)がこの場所で止まっていたことに由来する。