日本橋案内所の外国人コンシェルジュが、海外の視点で日本橋のおすすめスポットを紹介するコーナー。
今月の案内人オレクサンドラ(ウクライナ出身)がご紹介する茅場町・兜町は、無料巡回バスのメトロリンクに日本橋室町一丁目(コレド室町1前)から乗って、日本橋二丁目(日本橋髙島屋前)で下車。さくら通りを歩いて10分ほどで着く。
この界隈はオフィスビルが立ち並び、ワーカーが行きやすい飲食店も集まっている。さくら通り沿いにある「和食 しら田」はA級コシヒカリのご飯と魚の定食が人気。
その先のパン屋「ベニヤ」は、ボリューム満点の惣菜パンが揃う。また、7種類のタレで焼く焼き鳥が絶品の「鳥徳」、めぬけなどの魚料理が人気の「辰巳」、揚げたての天ぷらがいただける「すず航」など、歴史ある名店も多い。この日は、天気がよかったので、テイクアウト専門の「サラディッシュ茅場町店」でサラダを購入し、坂本町公園へ。オフィスワーカーや住民の憩いの場となっている公園で、気持ちのよい屋外ランチを楽しんだ。
午後には東京証券取引所へ向かい、外国人向け英語ツアーに参加。オレクサンドラは実際に株のトレーディングをしていることもあり、係の方の説明を熱心に聞き入った。その後、駅へ向かう途中で日枝神社の日本橋摂社に立ち寄り参拝。6月には山王祭が斎行され多くの人でにぎわう神社だが、普段は都会の喧騒を忘れるほど静かで落ち着ける場所だ。最後に手みやげとしておすすめなのが、「イマノフルーツファクトリー」。茅場町駅の7番出口横にあり、旬のフルーツやそれらを使ったスイーツが購入できる。
ビジネス街でありながら多くの飲食店や自然があり、豊かな表情を見せてくれる茅場町・兜町。この春、満開の桜を眺めながら、ゆっくりと散策してみてはいかが。
茅場町・兜町
江戸時代に酒問屋をはじめ材木屋や傘屋など商人の町として賑わいをみせた茅場町と、明治時代に初の国立銀行や東京証券取引所が建てられ一躍日本の金融の中心となった兜町。現在も証券会社や銀行などが密集するビジネス街だ。