日本橋案内所の外国人コンシェルジュが、海外の視点で日本橋のおすすめスポットをご紹介するコーナー。
今月の案内人 アリア(アメリカ出身)がご紹介する東日本橋は、日本橋案内所から徒歩20分ほど。コレド室町2の脇から出ている江戸バス(有料)を使えば10分あまりで着く。訪れたら、まずは薬研堀不動院へご挨拶を。厄除けで知られる川崎大師の東京別院で、江戸三大不動の一つに数えられる名所だ。
そこから隅田川方面に向かうと、思いがけず大きな東京スカイツリー®が現れる。この界隈の路地の多くは、両国橋方面にのびているので、あちこちで望むことができる。また、古くから多くの文化人、芸術家に愛されている「あひ鴨一品 鳥安」をはじめ、創業310年あまりのお茶の老舗「ほりつ茶舗」や、ボリュームのある鴨せいろで人気の「更科丸屋」などが並ぶ。
さらに、川沿いを両国橋へ向かって歩くと、唐辛子を模した看板が見えてくる。七味唐辛子の老舗「大木唐からし店」だ。好みの辛さに調合してくれるうえ、瓢箪(ひょうたん)やカラフルな和紙柄の缶などの容器(有料)も扱っている。また、東日本橋駅の前には、人形焼や瓦煎餅で知られる「紀文堂」もあるので、甘党・辛党向けの手みやげが一度に揃えられる。
駅前から一つ入った路地には、自家焙煎の豆を一杯ずつ挽いて淹れてくれる「珈琲亭 駱駝(らくだ)」がある。その隣の「鶴屋三弦店」は知る人ぞ知る三味線の老舗。職人の熟達した手さばきを、アリアも食い入るように見学していた。
どこか時間の流れがゆるやかで、古き良き下町の風情漂う東日本橋。ぜひ足をのばしてみて。