※「昭和レトロの喫茶せいとう」メニューは14:30〜17:00限定、提供は2022年4月頃までの予定日本橋モノ語り喫茶タイムの人気メニュー。「無添加無着色のクリームソーダ」¥700は、植物から抽出した色素でほんのりグリーンに色付け。「1948年のプリン」¥700は、しっかり焼いて当時のままの固めの食感に。カラメルソースと生クリームをたっぷりトッピング。1947年創業の「せいとう本店」が、開店当時の喫茶メニューを蘇らせた。「店のルーツは、終戦時に中国・青チン島タオから帰還した私の祖父母が、同じ境遇の仲間を迎え入れるために作った救護所なんです」と、3代目店主の城麻里奈さんは語る。その頃の日本橋は焼け野原。人人は悲しみに暮れていた。「そんな中、偶然手に入れたコーヒー豆を救護所で淹れたところ、優しい香りが漂い、皆が笑顔になったそうです」。それをきっかけに“青島”帰還者救護所は、喫茶“せいとう”へと呼び名を変え、自慢のコーヒーや洋食で帰還者や地元民をもてなし続けた。現在は熟成肉とワインのお店として人気だが、麻里奈さんの考案で2021年6月より創業時の喫茶メニューを復活。当時と同じコーヒー豆を仕入れ、プリンは当時のレシピを頼りに、固めの食感と濃厚な味わいを再現した。「コロナ禍で気持ちが沈みがちな今こそ、かつて祖父母がそうしたように、このメニューで皆さんを笑顔にできたら」。創業のストーリーは2022年3〜4月に「すみだパークシアター倉」で舞台化も控えている。せいとう本店住東京都中央区日本橋本町2-4-12 イズミビルB1 ☎050-5484-8955 営ランチ11:00〜15:00(L.O.14:30)、カフェ14:30〜17:00(L.O.16:30)、ディナー17:00〜21:00(L.O.20:30、土曜のみディナーなし)※休日祝日本橋エリアで見つけたストーリーのあるモノにフォーカス。今回は日本橋本町の老舗レストランから、懐かしの喫茶メニューが登場。撮影/川原崎宣喜 取材・文/岡林敬太昔から提供しているオリジナルの黒パンで厚焼き玉子を挟む「玉子サンド」¥600。同じ黒パンを使ったローストビーフサンド¥1,000も。素朴な味わいの「アーミーストロング珈琲」¥500は、創業時にならってお代わり自由。当時の看板をデザインしたレトロなカード付き。09「せいとう本店」の期間限定メニューPICK UPその他のおすすめ喫茶メニューもチェック!Vol.10「今こそみんなを笑顔に」。昭和から令和に受け継がれた想い「昭和レトロの喫茶せいとう」Mono Logue
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