まち日本橋デジタルブック
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これからの日本橋を面白くするネクストウェーブ世代今日本橋で輝きを放つのは、従来の形にとらわれないアラウンド30たち。      エキサイティングに挑戦しながらも、皆、軽やかで自由だ。           伝統息づく街で新しい価値観を生み出す3人に話を聞いた。撮影/川原嵜宣喜、藤井由依(Roaster)、取材・文/森本亮子、乾 純子(Roaster)老舗で筆を振るう若き書道家力強く伸びやかな筆が、桐箱に踊る。創業316年の爪楊枝専門店「日本橋さるや」で、顧客が指定した文字を箱に書く“名入れ”を担当するのは、書道家兼ダンサーという異色の肩書を持つ青崚さん。7歳で書道を始め、数々の賞を受賞してきた彼にとって、踊りもまた重要な活動。「踊りから書の表現を思いつくし、その逆も。昼は体を動かして、夜は心静かに書と向き合うのが日常です」。6年前に知り合った弁当専門店「日本橋弁松総本店」の社長がつないでくれたという「日本橋さるや」との縁。書道による名入れのアイデアを提案したところ、意外にも快諾してもらえた。「老舗でも、新しい挑戦をいとわない姿勢がかっこいいと思います」。以来、日本橋で書道教室を開くなど、縁は拡大中だ。この街らしい粋な新旧コラボに注目したい。名入れは、爪楊枝約70本入りの箱で¥2,200~受付(爪楊枝込みの価格。注文から納品まで約10日)。名前や座右の銘など、1日100点を書き上げることも。桐箱は使いながら育てる楽しみもある。せいりょう●1990年福岡県生まれ。10歳で福岡県知事賞、高校時代には文部科学大臣賞を受賞。CDジャケットなどの題字を手がけるほか、ミュージシャンのバックダンサーとしても精力的に活動▢住東京都中央区日本橋室町1-12-5 ☎03-5542-1905▢営10:00~18:00 ▢休日祝青崚さんの名入れ箱が買えるのはここ!日本橋さるや「書道とダンスの2本柱だからこそ        僕が書ける文字がある」書道家 ・ダンサー 青崚(30歳)6

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