アートがいっぱい!日本橋

少しずつ涼しくなり、お散歩が楽しくなる季節。今号では、お散歩ついでに立ち寄りたい魅力的なギャラリーや、アートを感じるさまざまなスポットをご紹介! 今年は日本橋で、“芸術の秋”を過ごしてみませんか?

2018年10月 【第96号】

街のギャラリー

山田優アントニ展、岩澤慶典展-食彩変化-

左/「heart」2018年 162.0x130.3cm 油彩 キャンバス
【山田優アントニ展】開催中~9月28日(金)
右/「vegetable dress#2」2017年 22.7x15.8cm 油彩 キャンバス
【岩澤慶典展-食彩変化-】10月5日(金)~10月19日(金)

内観

入口から採光いっぱいの明るくオープンな空間。「観覧自由なので、気兼ねなく立ち寄ってほしいです」と、オーナーの野口和男さん。

スタッフ

野口オーナー(右端)とスタッフのみなさん。地域のギャラリーと連携して、日本橋からアートを盛り上げたいという想いがあるのだそう。

REIJINSHA GALLERY

今年、銀座から大伝馬町に移転したREIJINSHA GALLERY。江戸文化発祥の地・日本橋に惹かれ、浮世絵の版元である蔦屋重三郎が店を構えた場所にちなんで大伝馬町にオープンした。海外展を25年手掛けてきた視点で見出された若手現代アーティストの作品をここで紹介するなど、幅広いネットワークと発信力のあるギャラリーとして注目されている。

東京都中央区日本橋大伝馬町13-1 PUBLICUS×Nihonbashiビル1階
(問)☎ 03-5651-8070
12:00~19:00(会期最終日は17:00まで)
日・月曜・祝日休 www.reijinsha.com

a.mimasu

a.mimasu 陶土彫刻 _ ART FACE No.87 Leonardo da Vinci Image courtesy of RECTO VERSO GALLERY 【RECTO VERSO GALLERY アートフェア~ Autumn Collection ~】9月25日(火)~10月6日(土)

m.uchida

m.uchida 硝子工芸 _ 摺箔文様硝子花器 Image courtesy of RECTO VERSO GALLERY

内観

建物は昭和2年からほぼ変わらぬ佇まい。空間も含めて、感性がより刺激される。

和滝砂登史さん

レトロな建物の中にある非日常的なギャラリー空間を楽しんでいただきたいですね。(クリエイティブディレクター和滝砂登史さん)

RECTO VERSO GALLERY(レクト ヴァーソ ギャラリー)

築90年という歴史ある建物の中に、2005年からギャラリーを構えるRECTO VERSO GALLERY。平面から立体まで、職業クリエイターの作品を中心に、全国のアーティストの展覧会をプロデュースしている。建物に一歩足を踏み入れると、そのレトロな雰囲気に魅了される。ギャラリーはあえて窓のない真っ白な空間。その対比がおもしろい。

東京都中央区日本橋茅場町2-17-13 第2イノウエビル3階・4階
(問)☎ 03-5641-8546
火~金曜13:00~19:00、土曜13:00~16:30
日・月曜・祝日休 www.recto.co.jp/verso/

飯田鉄写真展

飯田鉄写真展「RECORDARE」10月2日(火)~7日(日)最終日14:30からは作者と河野和典(『日本写真年鑑』編集長)とのトークショー(参加費500円、事前予約)も開催。

内観

3つの展示スペースを設け、違った企画展が一堂に会する。ときには棚や椅子などを使い、リズム感のある見せ方にも注目。

内観

館内にはかわいらしい作品やギャラリーオリジナルのグッズがずらりと並び、思わず手に取りたくなるラインナップ。 篠原俊之さん

今後は写真のほかにも、かねてよりご縁が深い岡山や瀬戸内の作家の特集も行う予定です。(代表 篠原俊之さん)

Roonee 247 fine arts

Roonee 247 fine artsは写真を中心に、版画やクラフトなどを取り扱うギャラリー。東京のみならず全国から訪れる人も多く、一つひとつの作品の魅力を見通す審美眼をもつ代表の篠原俊之さんは、作家の自由を尊重し展示を行っているのだそう。ほかにも、ワークショップやイベントを開催し、観るだけでなく参加できる場として開かれている。

東京都中央区日本橋小伝馬町17-9 さとうビルB館4階
(問)☎ 03-6661-2276
12:00~19:00(会期最終日は16:00まで)
月曜休 www.roonee.jp/

a.mimasu

尾崎郁子「時をきざむ」油絵 F12号 【尾崎郁子展「時間の森 ~苔が紡ぐとき~」開催中~9月23日(日)

内観、外観

1階のアートショップには、部屋のアクセントとして飾りたくなる魅力的な作品が並ぶ。2階のギャラリーでは1~2週に一度のペースで個展を開催中。

久保かずのりさん

日本橋の地域の皆さんとのつながりを大切にしています。(オーナー 久保かずのりさん)

Art Mall(アートモール)

銀座エリアのギャラリーのアンテナショップとして、2016年6月にオープンしたArtMall。小さな立体作品から絵画まで、常時100点以上の作品を展示している。日本橋界隈のワーカーが、息抜きついでに入れるカジュアルな雰囲気で、アートが身近に感じられる。手に取りやすく、ぬくもりのある作品が多いのが特徴だ。

東京都中央区日本橋室町1-13-10
(問)☎ 03-6262-1522
火~土曜12:00~20:00、日曜12:00~18:00
月曜・GW・夏季・年末年始休 www.artmall.tokyo

倉田明佳展

倉田明佳「When I came back to myself」 【倉田明佳展「When I came back to myself」】開催中~9月24日(月・祝)

伊藤知世展

伊藤知世「幻影」 【伊藤知世展】9月28日(金)~10月14日(日)

内観

ビルの3階と4階がギャラリースペース。広々とした空間で、じっくり作品を観賞できる。 三浦次郎さん

この場所から一人でも多くの作家さんが羽ばたいてくれたら嬉しいですね。(オーナー 三浦次郎さん)

みうらじろうギャラリー

ポートレートの絵画や写真を趣味でコレクションしていた三浦次郎さんが、2012年4月にオープンしたギャラリー。女性のポートレートを中心に、ノスタルジックな世界観をもつ作品の企画展を数多く開催しており、若い作家たちの作品の発表の場にもなっている。大伝馬町に暮らす三浦さんは、街の人々とのつながりも大切にしていきたいと話す。

東京都中央区日本橋大伝馬町2-5 石倉ビル3階・4階
(問)☎ 03-6661-7687
水~日曜12:00~19:00
月・火曜休 www.jiromiuragallery.com/

大倉洋文展-こ のゆりかごの星にて-

大倉洋文「ザトウクジラ」 37x159cm 朴 アクリル絵具 銀箔 【大倉洋文展-こ のゆりかごの星にて-】10月2日(火)~10月7日(日) ※最終日17:00まで

内観、外観

1大倉洋文「ワオキツネザル」81×46cm イチョウ アクリル絵具

内観

天井が高いギャラリースペースでは、さまざまなグループ展や個展を開催。入り口が道路に面しているので入りやすい。 芦部智子さん

アートな感覚をお仕事に生かせるようなワークショップを今後展開していく予定です。(スタッフ 芦部智子さん)

人形町Vision's

学校法人 阿佐ヶ谷学園が運営するギャラリー人形町Vision's。学園在学生の展示だけではなく外部の方にも積極的に利用してもらい、社会とアートをつなげる「場」として運営している。油絵から抽象絵画、映像、立体など、展示する作品のジャンルは幅広い。2階にはアートスクールも併設されているので、これからアートを学びたい人にもおすすめ。

東京都中央区日本橋堀留町2-2-9 ASビル1階人形町Vision's
(問)☎ 03-3808-1873
月~土曜12:00~19:00
日曜・祝日休 www.visions.jp

アートなスイーツ

キャンディーアート

飴細工を得意とする中山シェフが、母の日をきっかけに贈り物として考案した『キャンディーアート』(税込2,700円)。写真は水、洋梨をモチーフにし、季節ごとに変わる。

ケーキ

旬のフルーツを使ったものなど、18種類ほどのケーキが並ぶ。どこから食べても同じ美味しさを楽しんでもらいたいという想いから丸い形になった。

外観

季節感のあるワクワクするようなショーウィンドウがある外観。店内のディスプレイは一つひとつがお菓子でつくられ、中山シェフの愛情と遊び心がそこかしこに。

Occitanial(オクシタニアル)

パティスリーの世界大会でも賞を受賞するなど、お菓子づくりを追求し続ける中山和大シェフが率いるOccitanial。"ここにしかないものを"と、工夫を重ねた特別感のあるスイーツは贈り物にもぴったり。ショーケースに並ぶ艷やかなケーキは、季節の彩りを添えたアートのよう。できたての美味しさは、南仏をイメージさせる店内でぜひいただいて。

東京都中央区日本橋蛎殻町1-39-7
(問)☎ 03-5645-3334
10:00~19:00(L.O.18:30)
1月1日休 occitanial.jp

アートな雑貨

駅員さんおしごとカード

『水縞ペーパーバッグL』(各税込486円)。線路や車両のほか、駅員が線路の落とし物を拾うサインなどがデザインされている。

駅員さんおしごとカード、チケットフォルダ東京駅WHITE

左/イラストレーター ナガノチサトさんによる『駅員さんおしごとカード』( 税込194円)。満員電車に乗客を押し込む駅員の姿が健気。右/『チケットフォルダ東京駅WHITE』(税込340円)。東京駅の駅舎のイラストがスタイリッシュな人気商品。JR東日本商品化許諾済

マスキングテープ

鉄道のヘッドマークをあしらったマスキングテープは、レトロな雰囲気がキュート。『マスキングテープ ヘッドマークvol.5』(税込432円)。JR北海道商品化許諾済、JR東日本商品化許諾済、JR東海承認済、JR西日本商品化許諾済

内観

駅舎の赤レンガを生かした、歴史を感じさせる2階展示室。(C)Tokyo Tender Table

ミュージアムショップTRAINIART(トレニアート)

東京駅駅舎内にある東京ステーションギャラリーの2階にあるミュージアムショップTRAINIARTは、「鉄道をもっと楽しむ」をコンセプトに、鉄道×アートを融合したさまざまなグッズを展開している。鉄道ファンだけでなく、普段鉄道を利用している人なら、思わず胸がときめく商品が揃う。デザインだけでなく機能性にも注目したい。

東京都千代田区丸の内1-9-1 東京ステーションギャラリー内 2階
(問)☎ 03-3211-0248
10:00~18:00、金曜~20:00
月曜休(月曜が祝日の場合、翌火曜休。そのほか東京ステーションギャラリーに準ずる)
※ミュージアムショップTRAINIARTへお入りいただく際は東京ステーションギャラリーの入場券が必要になります www.ejrt.co.jp/trainiart/index.html

日本橋の文化が学べる! 中央区まちかど展示館

名所や旧跡、お祭りなどの歴史的な文化が息づく中央区。それらの文化資源を発掘し、人々に知ってもらうために開設されたのが「中央区まちかど展示館」だ。規模や展示方法はそれぞれだが、江戸時代から息づく日本の素晴らしい文化や工芸品を身近に感じることができる。

www.chuoku-machikadotenjikan.jp

街でみつけたアートなスポットを一部紹介します。

くじら

人形町1丁目のビルの前に突如現れる鯨のオブジェ。頭上の穴から水が流れ出る細かい演出も。

コレド室町1 提灯

「江戸の価値観を未来に継承する」デザインが施されているコレド室町1の壁面。2階の提灯には、江戸時代の着物の柄があしらわれている。

干支 復元用石膏原型

東京駅丸の内北口に設置されている「干支 復元用石膏原型」。駅舎の創建時、南北ドームの天井に取り付けられていた石膏彫刻を復元したもの。