平日も、休日も、日本橋で

青空が広がり、ちょっとした外出でも気持ちがいいもの。今号の特集は、平日と休日に気軽に立ち寄りたいランチやショップ、体験などを拡大版でお送りします。一人でも、仕事の仲間、家族や友人とでも、きっと充実したひとときになるはず。ぜひあちこちにお出かけし、いつも以上に一日を満喫してみて。

2017年06月 【第80号】

【平日編】ボリュームランチで活力を

甘辛い鶏肉が敷き詰められた魅惑の丼

冷奴、サラダ、味噌汁が付くランチ限定『とりわさ丼』(並/税込1,000円)。サイズはそのほか小、中、大あり。脂身がなくヘルシーなためアスリートや女性から人気が出て、徐々にボリュームが増したのだとか。

小二階はどこか懐かしい雰囲気が漂う。夜はゆったりした雰囲気で、天然の魚を使った料理をいただける。〆に『とりわさ丼』が付いたコース料理『とりわさ御膳』も(夜限定15食、要予約、3,500円)。

ランチタイムは相席となることも多いほど賑わう。ご主人が神田祭の宮鍵講の一員であることから、店内には大小さまざまな提灯や手ぬぐいなどが展示されている。

向島の料亭で修業されたご主人が2000年にオープンしたよね家。その経験を生かして考案された『とりわさ丼』は、鶏の胸肉を敷き詰めたボリュームある一品。新鮮な大山鶏をさっと湯引きし、漬け丼のように特製だれに浸して鮮度が高いその日のうちに提供。旨みが生かされた半生の肉はやわらかく、甘辛いたれに辛味の利いたわさびとの相性もいい。ランチはこの一品でも人気というのも納得の味だ。

よね家 東京都中央区日本橋蛎殻町1-30-10
☎ 03-5623-4122
11:45~14:00、18:00~23:00
土・日曜・祝日休

満足感の高い大人のハンバーガー

ボリューム満点の『チーズバーガー』( ランチ1,150円)。肉の旨味が詰まったパテ、シャキシャキレタス、外側カリッと中はふんわりしたバンズが美味。食べる際は紙に包み、豪快にいただいて。

サクッと焼かれたパンに大きめソーセージを挟んだ『ホットドッグ』(750円)。みじん切りのオニオンとピクルスがアクセント。150円プラスでポテトをサラダに変更できる。

真っ赤なインテリアがポップな印象の店内は幅広い年齢層のファンで賑わう。近くにはデリバリーとテイクアウト専門の店舗もあり、外ランチやちょっとしたパーティにもおすすめ。

人形町のBROZERS'は、オーストラリアで修業したオーナーが開いたハンバーガーレストラン。オージービーフ8割と国産牛脂2割からなるジューシーなパテ、食べやすさと食感を考えて折りたたんだレタス、添加物を加えていないバーベキューソースが特長。バンズの表面をカリッと焼き上げているため、ソースでふやけることなく、時間が経ってもパンの風味が変わらない。ホットドッグなどもあり、ランチにはポテトがついてくるのも嬉しい。

BROZERS'(ブラザーズ) 東京都中央区日本橋人形町2-28-5 
☎ 03-3639-5201
月~木曜11:00~22:00(L.O.21:30)
金・土曜・祝前日~ 23:00(L.O.22:30)
日曜・祝日~ 20:00(L.O.19:30)
brozers.co.jp

【平日編】クールに装うビジネスアイテム

着心地も快適なオリジナルスーツを

既製品スーツは、ビジネスに最適なブリティッシュスタイルとより細めでスタイリッシュなナロースタイルを用意。 既製品でもラペルのステッチや裏地のしつらえが細やかな高級仕様が特徴。

生地見本は柔らかくツヤが生きるイタリア製、丈夫でハリのあるイギリス製、機能性を備えた日本製など約200種類。オーダースーツは基本採寸して体に合わせるため、生地への負担が少なく長く着ることができる。

店内には既製品スーツ約300着、ジャケット、コート約200着を常時取り揃え、アウトレット価格で提供。オーダースーツを仕立てる際は、サイズゲージ見本を試着しベースサイズを決定する。

28年に渡りスーツの製造受託を行ってきたBARRAGE。その技術を生かしたパターンオーダースーツは、胸囲、胴囲、肩幅、着丈、袖丈などを採寸してつくるため既製品と比べ着心地が快適なのが魅力。さらにジャケットのスタイルやディテール、種類豊富な生地から好みを選べ、細やかなオーダーにも応える。29,000円からと良心的な価格なので、自分だけのスーツを気軽に仕立ててみては。

BARRAGE(バラージュ) 東京都中央区日本橋蛎殻町1-38-9 宮前ビルディング1階
☎ 03-3665-0591
月~金曜10:00~19:00、土曜12:00~18:00
第1、3土・日曜・祝日休
www.barrage.co.jp

オンオフ使えるジャパンメイドのダレスリュック

上/ステーショナリーでも差をつけたい。デスク周りをスマートに演出してくれるマウスパッドは全6色。(各色 税込1,296円)
下/クラシックな趣きの縦型ダレスリュックはSMLの3サイズ(写真はネイビーMサイズ 税込24,840円)。カラーはネイビー、チョコ、キャメル、ブラック、バーガンディの5種類

店内にはカジュアルなデザインのバッグもあり、気軽に手に入る価格で提供。カスタムや修理にも対応しており、リピーターも多く訪れる。

YOUTAは雨に強い合成皮革を使ったビジネスバッグのブランド。人形町店には、ビジネスシーンに役立つ約70点の商品が揃う。国内の職人が一つひとつ手作業で製作する「ダレスシリーズ」は手さげ、リュック、ショルダーの3ウェイタイプ。大きさも3サイズあるので男女ともに使えて、ビジネスでもプライベートでも活躍しそう。サイクリストの通勤にも最適だ。オプションで色や長さ違いの手持ちに変えられるので、カスタマイズを楽しんで。

YOUTA(ヨータ) 人形町本店 東京都中央区日本橋人形町2-35-15 臼井ビル1階
フリーダイヤル 0120-403-829
月、水~金曜11:00~19:00
土・日曜11:00~18:00
火曜・祝日休
basicstyle.co.jp

【平日編】心華やぐ、癒やしのレッスン

花々の美しさをアイテムにアレンジ

花の形をした入浴剤を使ったアレンジ(税・材料費込4,000円)。バスタブに浮かべるとお湯の中で花びらが溶けていく。レッスンで手づくりして、大切な方へのプレゼントに。

東京観光の記念に受講する人も多い『ジェルグラス』(税・材料費込1,800円)。ピンク系、グリーン系、ブルー系から好きな花を選び、ジェルとラメを重ねながら約1時間で完成。

ショップ内にはさまざまな種類のアーティシャルフラワーが飾られている。生花より手入れが楽で長持ちするため、お祝いのアレンジ依頼も多い。

造花のアーティシャルフラワーを扱う花音では、季節感溢れるアレンジが学べるワンデイレッスンや認定試験資格取得コースなど、さまざまな講座を展開している。なかでも、ジェルキャンドル用のジェルに花を閉じ込めた『ジェルグラス』の体験レッスンが人気。グループはもちろん、一人からでもレッスンが可能だ。フラワーアレンジの魅力に目覚めたら、さらにステップアップしたレッスンにチャレンジしてみては。

花音(かいん) 東京都中央区日本橋浜町2-49-5 服部ビル1階
☎ 090-4436-7080
レッスン日時は応相談
www.s-kain.jp

アロマとハーブでひとときの休息

体験プチレッスンでは、レクチャーの後、肌質に合わせた精油をチョイス。防腐剤の入らない自分だけの化粧水がつくれる。ハーブティのブレンド体験も。(60分/2,000円~)

ゆったりとした音楽が流れる中、自分だけの香りに包まれて癒やしのひとときを。トリートメントの後はおいしいお菓子とハーブティのサービスも。

血行がよくなり、肌のトーンも変わるハンドマッサージ(基本コースにプラス1,500円)。この日は気分をスッキリさせるローズマリーのアロマオイルをセレクト。

petit salon Aromeromeは、精油60種類以上、植物油15種類以上を常備するアロマテラピーとハーブのサロン。体験レッスンでは肌質や気分、香りの好みなどに合わせて精油やハーブを選び、自分だけのコスメやバスグッズが制作できる。定期レッスンだけでなく、オーダーメイドレッスンもあるので、女子会にもおすすめ。そのほか、フェイシャルやボディのアロマテラピーの施術も受けられる。部屋いっぱいに広がる香りとともに心とからだをリラックス。

petit salon Aromerome(プチサロン アロームローム) 東京都中央区東日本橋3-1-1
☎ 080-4175-0913
水・木・金曜 11:00~20:00(最終受付)
土・日曜・祝日10:00~18:00(最終受付)
月・火・第2日曜休
aromerome.com

【休日編】伝統の洋食で寛ぎのランチを

味わいを追求したハヤシライス

トロっとした卵がそそる『早矢仕オムライス』(税込1,280円)。まずはソースを一口味わってから食べ進めるのがおすすめ。ライスに味付けをしないのは、ソースの味わいを生かしたいからだそう。

『檸檬ケーキ』(税込750円)は皮をまるごと使って、カスタードクリームとメレンゲのなめらかなムースを閉じ込めた人気のデザート。爽やかな檸檬ソースをかけて。

広々とした、採光いっぱいの落ち着いた店内。買ったばかりの本を一人で読むのもよし、午後の寛ぎの時間にゆっくり語らうのもよし。

老舗丸善の一角にあるMARUZEN cafe。さまざまな洋食メニューのなかでも、長年愛されているのが『早矢仕(はやし)ライス』。豚肉と野菜や果物がじっくり丁寧に煮込まれたコクのあるデミグラスソースは、甘味と酸味がバランスよくサラリとした食感だ。半熟卵を乗せた『早矢仕オムライス』やセットメニューなど、さまざまな味わいを楽しめる。豊富なスイーツとともに、満足感のあるランチを堪能して。

MARUZEN cafe 東京都中央区日本橋2-3-10 日本橋丸善東急ビル3階
☎ 03-6202-0013
9:30~20:30(L.O.20:10)
元日休

ちょっと贅沢な、心躍る洋食

グリーンサラダ、ライスまたはパン、スープが付く『ステーキランチ』(税込2,160円)。丁寧に下処理されたサーロインステーキを好みの加減で焼いてくれる。秘伝の3種のソースとともに。

バジルチーズソースのサラダ、ライスまたはパンが付く『フィッシュランチ』(税込1,400円)。アメリケーヌソースでいただく季節の魚のムニエル(この日は鱸)に、海老と帆立のソテーと野菜が添えられる。

赤いテーブルと白いチェアが映え、特別な日にも使える広々とした2階席。1階には鉄板焼きの席があり、休日の優雅な時間を過ごせる。

昭和初期に甘味処として現在地に創業し、のちにレストランとしてオープンした紅花別館。昔から親しまれてきた伝統の洋食はファンも多く、長年信頼する築地の仲卸から仕入れた肉や魚介類を使用している。紅花別館といえば『ココットカレー』で知られているが鉄板焼きランチもあり、シェフが焼いてくれる様子を目の前で楽しめる。ちょっと贅沢なランチを肩肘張らずにいただきたい。

レストラン紅花別館 東京都中央区日本橋1-2-15
☎ 03-3271-0600
11:00~15:30(L.O.15:00)
17:00~22:00(土・日曜・祝日~ 21:00)※L.O.は各1時間前
年末年始休
www.benihana.jp

【休日編】もらって、うれしい手みやげ

料理の腕も上がりそうな国産食材の店

『桐箱入り 特選6種』(2,000円)。好きな佃煮を選んで詰め合わせることもできる。いちばん人気は『江戸前生のり佃煮』。いずれも化学調味料や着色料、保存料は不使用。

国産ちりめんにバジル、松の実を加え、上質なオリーブオイルに漬け込んだ『ちりめんオリーブ』(410円)。和にも洋にも合う味付けで、サラダや冷や奴、ピザトーストなどに。

体にやさしい食材が豊富に並ぶ店舗は見ているだけでも楽しい。日曜には都内各地のイベントやマルシェなどにも出店している。

大正時代に佃煮の製造販売店として創業した遠忠商店が、2010年5月、佃煮や良質な国産食品を揃えた店舗を蛎殻町にオープン。無農薬の野菜や果物、選りすぐった魚肉食品、お菓子や調味料などが店内に並ぶ。おすすめは国産素材だけを使った佃煮。東京都あきる野市の近藤醸造の醤油、粗製糖や天塩、国産さつまいもの水飴などを使用し、種類も豊富。大きさも大小あり、自宅用だけでなく、手みやげにもぴったりだ。

遠忠商店(えんちゅうしょうてん) 東京都中央区日本橋蛎殻町1-30-10 宮島ビル1階
☎ 03-6661-6021
月~土曜11:00~19:00
日曜・祝日休
enchu-food.com

レトロモダンな和小物たち

15種類の柄を揃える『六角筆筒』(各税込972円)。菱の実を紋様化した榛原の代表的なデザイン「色硝子」(右)と、波に揺られたおしどり夫婦が愛らしい「おしどり」(左)。

手紙のデコレーションなどアレンジが利く『榛原WASHI TAPE』。手前から、綾春・群猫「身づくろい」(税込680円)、「東京日本橋(昼)」(税込680円)、「色硝子」(税込432円)。

正面に伝統の和紙が鮮やかに吊り下げられている店内。定番の便箋・封筒や金封なども並ぶ。いまの季節なら、しなやかに柄がしなるうちわが父の日ギフトにも人気。

榛原は文化3年(1806年)日本橋に小間紙屋として開業。2015年5月にリニューアルした店頭に並ぶかわいい和紙小物の多くは、明治~大正時代に生まれた千代紙柄を応用している。そのレトロモダンなデザインは、さまざまなサイズの箱やご朱印帳、ノート、最近ではブローチ、てかがみなどで展開。普段使いはもちろん、ちょっとした贈り物にもぴったりなので、季節や好みに合わせて探してみて。
榛原(はいばら)
東京都中央区日本橋2-7-1 東京日本橋タワー
☎ 03-3272-3801
平日10:00~18:30(土・日曜~ 17:30)
祝日・年末年始休
www.haibara.co.jp

【休日編】地域と人にふれる体験

日本の手仕事を体験するワークショップ

常設で販売されている茅ヶ崎在住の宮崎和佳子さんの作品。板づくりによって生まれる器たちはどれも素朴でやさしい風合いだ。左記のワークショップでは宮崎さんの手ほどきのもと、初心者でも気軽に参加できる。

2階ギャラリーではさまざまなワークショップを実施。写真は6月に開催される陶芸ワークショップ(左記参照)の過去の様子。作品は後日焼成して、約1ヶ月後に完成。

1階のショップでは陶器、日用品、食品、服飾品など全国から集めた手仕事の品を幅広く販売している。時季によって品揃えが変わるので、度々訪れたくなる。

アムコ カルチャー&ジャーニーは日本各地の暮らしを旅する店。スタッフが旅先で出会った作家や職人の手仕事品を集め、展示販売している。2階のギャラリーではイベントや作品展のほか、陶芸、金継ぎ、刺し子などのワークショップ、民俗映像の上映会も開催している。旅の様子や作家の暮らしを綴ったリトルプレスも制作販売しており、地方の魅力溢れる旅の空気を感じることができる。
アムコ カルチャー&ジャーニー 東京都中央区日本橋馬喰町2-3-3 アムコビル1階
☎ 050-3344-1399
12:00~19:00
日・月曜・祝日休(不定休あり)
www.amco-cj.jp

宮崎和佳子 陶芸ワークショップ
「板づくりでつくる、5枚の豆皿」
6月24日(土)14:00 ~
最終受付16:30まで時間指定可能
料金5,000円(飲物・材料費・焼成代込み)
※詳細については公式サイトをご確認ください

繋がりを生み出すコミュニティイベント

移動可能な小屋と有志たちでつくった屋台を使ったあたたかみのあるスペース。奥には本屋があり、ライフスタイルの新しいきっかけとなるような本が厳選されている。

べったら市でも知られる新高屋の『べったら漬』(400円)と、ジンジャーとリンゴが爽やかな味わいの『宝田恵比寿ジンジャーエールサワー』(420円)。売上の一部は神社に奉納される。

「SHIKINOWA DESIGN」代表の甲斐幸平さんを講師に行われた盆栽づくりのワークショップ。植物から始まるコミュニティが心地よい暮らしへと繋がるという。

寶田(たからだ)恵比寿神社の隣にオープンした「BETTARA STAND 日本橋」は、人や物が行き交う地であったことから、人との繋がりが広がるようにと飲食可能なコミュニティスペースとして活用されている。オープンから6ヶ月で50回以上開催しているイベントは、ワークショップなどのものづくりやミニライブ、ライフスタイルをテーマにしたトークショーなどさまざま。多様性のある情報交換の場としても気軽に立ち寄ってみて。

BETTARA STAND 日本橋(ベッタラ スタンド) 東京都中央区日本橋本町3-10-1
☎ 080-9402-5960
11:00~22:30(飲食スペースは18:30~22:30)
※土・日曜はイベント時のみオープン
月曜・祝日休
bettara.jp

ブックマーケット「 本との土曜日」
5月20日(土)、6月17日(土)
※毎月定期開催、参加費無料
自分の好きな本を気に入ってくれる人に、本への想いもシェアし販売するブックマーケット。軽食やコーヒーなどとともに、ゆるやかに語らえる。