ゆかたで涼む 街歩き

夏らしい柄のゆかたを纏い、涼やかにおでかけする方を見かける頃。今号では、気軽にゆかたを着付け、歩きたくなるスポットやショップ、グルメなどをご紹介します。7月7日の“ゆかたの日”に合わせて、自分に合った一着を探してみては。風流に日本橋を歩いて、一足早く夏を先取りしませんか。

2016年07月 【第69号】

【一】ゆかたを美しく着る

衣裳らくや

プロによる着付けの様子。ゆかたと帯は自由に組み合わせて選ぶことができる。三分紐やガラスの帯留め、下駄やバッグなどの小物を揃えているので、トータルコーディネートも可能。

着付けレッスン

レクチャーを受けながら、自身でゆかたを着る着付けレッスン。紐類が少なく、補正はしないため、着心地も手順も楽に。写真はリバーシブルな帯のため、結びの部分は柄違いとなる。

一日中、きれいな着姿で心地よく きものスタイリストである石田節子さんが「きものをおしゃれ着としてもっと気楽に楽しんでもらいたい」という想いから1996年に立ち上げた衣裳らくや。礼装用のほかに、普段着きもののレンタルや無料着付けなども行っている。いまの時期には、ゆかたの誂えから仕立て上がりまでを用意し、初めてでもプロの技を気軽に学べる着付けのレッスンも。まずは見てふれて着て、自分らしい一着を見つけよう。

衣裳らくや
東京都中央区日本橋浜町2-5-1
☎ 03-5623-9032
11:00~19:00
水曜休
www.rakuya.co.jp

【二】人形町界隈を散策

唐草屋 江戸の匠

左/大胆なイラストが印象的な『クニエ唐草よあけ( 黒)』(2,500円。全4色、70cm幅)。こげ茶の『バッグリング』(大/600円)を付けて。右/『雪星花(ベージュ)』(3,000円。全2色、90cm幅)。小物などを入れて持ち運ぶのに便利な大きさ。上の風呂敷同様、ポリエステル製なので水洗いができ、アイロンがけ(低温)も可。

簡単、かわいい、風呂敷バッグ 2016年5月に人形町から富沢町に移転した唐草屋は、色とりどりの風呂敷を取り揃える専門店。従来の風呂敷使いからさまざまなシーンでの活用方法も提案。日常でも、ゆかたに合わせても利用できる「風呂敷バッグ」は初心者でも簡単につくれて、結び方もレクチャーしてくれる。ちょっと荷物が増える際は、底を安定させる箱型の『風呂敷ボトム』などを利用すると便利。ゆかたに合わせてお気に入りを探してみて。

唐草屋 江戸の匠
東京都中央区日本橋富沢町7-2 森本ビル1階
☎ 03-3661-3938
11:00~18:00
火・水曜・祝日休(年末年始、夏季休暇)
www.karakusaya.co.jp/tokyo.html

【三】ちょっと贅沢にランチ

鰻のお重

『鰻お重(上)』(お新香付、税込3,900円/他、2,300~4,400円)と『肝吸』(税込270円)。赤酒を使用するため照りが出て、タレはさっぱりしつつもコクがある。保温性のよい輪島塗の器を使い、蓋には日本橋が描かれている。

日本橋 宮川

広々としたテーブル席で落ち着いていただける。窓際からは中庭を見渡せ、天井付近の格子状のあしらいが印象的。

秘伝のタレが染みる、ふっくらとした鰻 日本橋 宮川は、初代の日高秀雄さんらが築地の宮川本廛で修行し、昭和30年(1955年)に暖簾分けされた店。譲り受けた辛めの秘伝のタレを少し甘く仕上げて以来、味を守り続けている。米が立ち、ほどよい硬さに炊かれたひとめぼれにタレがまんべんなく染みわたり、串打ち、焼き、蒸しなどの工程で手をかけた鰻はふっくらとした食感に。今年は7月30日が土用の丑の日なので、混み合う前に一足早くいただきたい。

日本橋 宮川
東京都中央区日本橋室町1-9-12 共同ビル 地下1階
☎ 03-3241-0736
月~金曜11:00~15:00、17:00~21:00(L.O.20:30)、土曜・祝日11:00~15:00
日曜休
www.nihonbashi-miyagawa.com

【四】日本橋~室町でショッピング

日本橋三越本店

麻の葉をモチーフにしたモダンなデザインの『お仕立上り 婦人ゆかた*』(税込38,880円)、『半巾帯*』(税込13,824円)、〈さんぴ〉『飾り紐』(税込5,940円)。『下駄*』(15,120円)、〈夢がたり〉『巾着バッグ』(税込8,640円)。*はすべて〈夢工房〉

新作ゆかたが目白押し 7月6日~11日まで、日本橋三越本店にて「日本橋ゆかたガーデン2016」を開催。伝統的なゆかたから、期間限定の新しいゆかたブランドまで多彩に取り揃えている。ゆかた・帯をはじめ、夏に着られるデニムのきものや小物までが並び、ゆかたが初めてでも着付けアドバイスコーナーがあるので安心。今年の夏はゆかた姿でイベントを楽しんでみては。

【INFO】7月6日(水)~10日(日)には、さまざまな特典を用意。「ゆかたdeラッキーデー」では、ゆかたの男女、甚平姿のお子さまを対象に、プロのカメラマンによる"ゆかた姿"写真撮影会のほか、日本橋地域の参加店舗にてお得なサービスなども。

日本橋三越本店 新館7階催物会場
東京都中央区日本橋室町1-4-1
☎ 03-3241-3311(代)
10:30~19:30
www.mitsukoshi.co.jp


日本橋高島屋

〈撫松庵〉『ゆかた』(税込37,800円)、『半幅帯』( 税込10,584円)、『バッグ』(税込18,144円)、『三分紐』( 税込16,200円)、〈みつる工芸〉『パラソル』( 税込18,576円)。

"夏の和美人"をトータルで提案 日本橋髙島屋ではゆかたや帯など今年も豊富な品数を用意し、トラディショナル、キュート、エレガント、ナチュラルのイメージからコーディネート。6月22日~28日には、華やかな柄や古典柄などを合わせた「涼小町フェア」を、6月29日~7月5日には、吸汗速乾性が高い機能性素材を使用した、大胆な柄行きの人気ゆかたを取り揃えた「撫松庵フェア」を開催。この機会に、さまざまなコーディネートにふれてみて。

【INFO】6月29日(水)~7月19日(火)の期間中、ゆかたと帯をセットで税込54,000円以上購入された方を対象に、タカシマヤギフトカードやホテルニューオータニのお食事券などが当たる抽選会を開催。

日本橋髙島屋 7階 呉服サロン
東京都中央区日本橋2-4-1
☎ 03-3211-4111(代)
10:30~19:30
※7/1(金)~10(日)は20:00まで
www.takashimaya.co.jp

【五】カフェでくつろぐ

NIHONBASHI CAFEST

上左/夏にかけておすすめなのが、ミントの葉が涼やかな国産の無農薬レモンをふんだんに使った『レモネード』(税込540円)。たっぷりの量が入った瓶のコップがかわいらしい。上右/ミルクのやさしい味わいが特長の宮崎県白水舎のソフトクリームを、新食感のデニッシュの自家製ポップオーバーでサンドした『ポップオーバーソフト』(税込380円)。コーヒーか紅茶とのセットも(税込650円)。下/かつてはスタジオだった場所をリノベーションしてカフェに。近隣のワーカーに親しまれ、各地の食や日本酒などのお酒のイベントなども積極的に開催している。

やさしい味わいの自家製スイーツ 人形町にあるNIHONBASHI CAFESTは、近隣の料亭などを意識した縦格子の外観で、ソファ席がある広々とした店内はくつろぎの空間になっている。身体にやさしい素材を厳選し、一つひとつ手の込んだメニューを提供。『日本橋ブレンド』のコーヒー豆をアイスコーヒー用に焙煎し、飲みやすくすっきりとして人気だ。オリジナルスイーツとともに、ゆっくり味わって。

NIHONBASHI CAFEST
東京都中央区日本橋人形町1-5-10 日庄第2ビル 1階
☎ 03-3665-7007
月~金曜10:00 ~ 19:00、土・日曜11:00 ~ 18:00
不定休
www.cafest.net

【六】らくやに戻り、着替える

ゆかた姿で記念撮影を

帰る前に、ぜひ街のおすすめスポットで記念撮影を。左は表紙イラストにも描かれた大観音寺脇の路地、右は東京メトロ三越駅前近くにある福徳神社。