秋も深まるとともに、紅葉は見ごろへ。芸術の秋といわれるほど、この時期はものを観たり感じたりするのに適した季節。今号では、日本橋で見つけた日々の暮らしに寄り添う"美しさ"をご紹介します。一つひとつのものに込められた想いや物語を感じ、暮らしに取り入れてみませんか。
2015年11月 【第61号】(上から)1.窯元が集まる三重県伊賀市、尾花智子さんの瓶。多様なガラス瓶を型に、山から掘り出した土を使って、薪窯で焼きあげる。(2,500円~)
2.愛知県名古屋市、横山正美さんが、墨で描いて柿渋染めをした布バッグ。(16,000円~)
3.手前が企画展、奥が常設展。さまざまな趣の棚に飾られているのも魅力の一つ。
4.伊賀市、京野桂さんのミルクピッチャー(各1,500円)とコーヒーカップ(2,800円)は、素朴な土の風合いを残す。
5.店主の瀬上昌子さん(左)とマネージャーの水杉江里さん(右)。瀬上さんは各地の旅をつづった冊子「RND_輪土」も手がける。
(上から)1.『四季 冷酒杯 四客』は日本酒ソムリエ木村克己氏監修。朴の木をくり抜き、お酒の種類に合わせて杯を変えることで、より味と香りを堪能できる。(40,000円)
2.なめらかな曲線の『うさぎ 竹皿』(4,500円)と『飛鶴竹皿』(5,800円)。竹の皮を剥ぎ、熱を加え柔らかいうちに成型する。
3.重厚な漆器から、普段使いができる漆器まで幅広く取り扱う。
4.『鳥獣草花柿合一筆箋箱』。正倉院の宝物「漆胡瓶‐しっこへい」に施された鳥獣草花の文様をあしらう。(7,500円)
5.漆器の商品ストーリーを丁寧に語られた吉田雅行さん(右)と鎌谷紀久子さん(左)。
寛文元年(1661年)、象牙屋として創業し、のちに漆器道具商として発展した象彦。伝統を継承し、細やかな職人技が光る漆器は驚くほど軽く、手触りや口あたりは心地よい。透かせるほど薄く削られた器に、樹液の漆を幾重にも塗り重ね、美しい色味と艶を纏った漆器は外国人の方への進物にも大変喜ばれるそう。モダンなデザインも揃い、器一つで料理がより美味しく感じられ、テーブルも心も彩られる。
象彦 東京日本橋店 ※2017年1月に東京日本橋店は閉店
(上から)1.やさしい色合いの、鈴木有紀子さんのろうそく(棚上段)は、火を灯すと絶妙な透明感に。(税込2,700円~)
2.小さな織機のpetit ricot ×アトリエ倭『oribox』(織枠・紡ぎ糸セット)は約6cmの織り幅まで可。(税込4,860円)
3.土日にはカフェスペースにもなる、住空間のような居心地いい店内。
4.sun and snow の手染めでつくられた麻100%のがま口ポーチ。(税込4,860円)
5.日本の若き工芸作家との仕事に30年近く携わっているオーナーの稲垣早苗さん。
(上から)1.デザイナー深澤直人氏のアームチェア『HIROSHIMA』。長く座っても自然にリラックスできるほど心地よい。(1脚104,000円~)
2.深澤直人氏のアームソファ。座面が広く、背もたれがふっくらとして包み込まれる心地よさがある。(198,000円~)
3.ショールームは2008年にリニューアル。写真の地下1階と1階ともに深澤直人氏監修。
4.SANAAのアームレスチェアは全8色、3サイズ。耳のかたちが左右非対称の、かわいらしいデザイン。(1脚23,000円~)
5.4フロアあるショールームでは、時代に左右されず、長く愛用いただける家具をご提案いたします。ぜひ木工家具が織りなす心地よさをご体感ください」とマルニ東京の皆さん。
昭和3年(1928年)に創業し、精緻なものづくりで知られるマルニ木工。職人の手仕事のような美しさを保ちつつ、量産を可能にした高度な技術がいまも活かされている。国内外のデザイナーを迎えて新たに展開した「MARUNI COLLECTION」には、シンプルなデザインの中に巧みな技術が反映され、木のぬくもりと居心地のよさが調和する。空間に寄り添う、末永く愛用したい一品が見つかるはず。
マルニ東京 東京都中央区東日本橋3-6-13
TEL 03-3667-4021
営業時間...10:00~18:00
水曜休
【info】10月23日(金)~11月3日(火・祝)にはハウスウェアのアレッシィとコラボしたイベントを開催。 www.maruni.com
(上から)1.左から木型、試着靴、本製作靴(中敷きを入れる前の状態)。完成までに約2ヶ月かかる。(92,000円~)
2.フィット感の要となる木型。細やかに修正するためにロウを使い丁寧に仕上げる。
3.工房には革用のミシンも揃い、革の色に合わせてカラフルな糸が並ぶ。
4.1階では工房オリジナルのパンプスの販売も(38,000円~)。別途、色の変更、幅や甲の厚さ、踏まずなど調整できる。オーダーメイドの靴にはオリジナルシューキーパーも別途製作可。
5.「お客さまの協力があってこそ最適な靴が完成する」と語る工房の主事 齊藤敏廣さん(左)と企画の永井愛子さん(右)。