冬と春の区切りとなる「節分」は、旧暦で一年の始まりとされた「立春」の前日に当たることから、古来より縁起を祝う行事が行われてきました。豆まきをはじめ、いまも残る節分行事の由来を知れば、移りゆく季節をより深く楽しむことができるはず。今号では、時節や習わしに関する解説とともに、節分に縁の深い日本橋の食をご紹介します。
2013年02月 【第28号】行事食として、初午の日にいなり寿司を食べる。
店名の焼印が押された枡に、北海道産の"袖振り大豆"と、山形県の伝統野菜である"紅大豆"を使った福豆が入っている(735円)。
お店は水天宮の交差点のほど近く、人形町通り沿いにある。看板商品である『黄金芋』(1個190円)のニッキの香りが店前まで漂う。
上品な甘さの桃山製白あん入りの『福ハ内』(写真は13個入りで3,150円、2/3までの限定販売)。江戸から明治時代に活躍した画家・富岡鉄斎と山本春挙が、それぞれ賛と画を寄せた。
日本橋川沿いにある数寄屋建築の店舗。店内の正面には茶室もある。
料理はコースのみ(8,000円~)。節分の日は鰯の塩焼きが人数分提供される。
上/炭火で焼いていただく『松葉カニ』は、この時期の一押しだという(11月~3月限定)。 左下/金沢の旧家を移築したという店舗。梁や欄間など、古材のぬくもりを至るところで感じられる。右下/3階にあるいちばん広い座敷。最大16名で利用できる。全5部屋、総席数48席。
普通のお茶と同じように煎じていただく『福茶』(1袋150円、なくなり次第終了)。
通年商品でもっとも人気のある『極上ほうじ茶』(175g 1,260円)をはじめ、店頭には約100種類のお茶が並ぶ。
上/笠間藩の牧野貞直公が江戸時代末期に本社より御分霊を奉斎して建立したのが、現在神社のある場所に当たる。下/境内には、お狐さまの像が祀られている。
水天宮。節分祭斎行後、一般の方による「豆まき」を実施。2013年は石原慎一さん、塩野雅子さん、神職による雅楽演奏の「野外コンサート」も。子どもたちも多数参加し、毎年たくさんの人でにぎわう(写真は昨年の様子)。