雨水(うすい)・啓蟄(けいちつ)

2016年03月【第65号】
  • Illustration by Ryuto Miyake

 2月19日頃は二十四節気で「雨水」。寒さが残りつつも、空から降るものが雪から雨に変わり、氷がとけて水になることを意味している。大地が潤い、目覚める季節。昔からこの日を農作業の準備を始める目安としていた。
 この時季に吹く南よりの暖かな風を“春一番”、この頃に降る雨を“木の芽起こし”という。ひと雨ごとに木の芽がふくらむことから、こう呼ばれている。

 3月3日は雛祭り。平安時代の貴族たちは自らにふりかかる災いを紙人形にたくして川に流す“流し雛”を行っていた。やがてそれが現在のような雛人形に代わり、女の子の成長を願う行事となった。雛人形は立春過ぎから雛祭りの一週間前ぐらいまでに飾り、雛祭りが終わったらすぐにしまうのがよいとされている。

 寒さが和らぎ、そろそろ冬ごもりしていた生き物たちが巣穴からはい出てくる。3月5日頃は二十四節気で「啓蟄」。“啓”には開く、“蟄”には土の中で冬ごもりしていた虫という意味がある。桃の花もほころび、いよいよ春も近い。