江戸の知恵から学ぶ 人と自然にやさしいライフスタイル

2014年12月【第50号】

小雪(しょうせつ)・大雪(たいせつ)

 紅葉前線も南へと進み、都内では銀杏の葉が色づく頃。朝晩の風も冷たさを増すので、そろそろ本格的な冬支度を始めたい。
 11月22日頃は二十四節気で「小雪」。立冬から数えて15日目を指す。初冬の寒さの中、この時期、それまでとは打って変わって暖かな陽ざしに包まれる陽気があり、これを小春日和という。数日続くと、春と勘違いして花が咲くこともあり、帰り花や忘れ花と呼ばれている。11月23日は宮中や各地の神社で新嘗祭(にいなめさい)が斎行される。その年に収穫された新しい穀物を神前にお供えし、一年の恵みに感謝する祭りで、一説には飛鳥時代に始まったとされ、「古事記」や「日本書記」にも記述が残る伝統行事だ。
 小雪から数えて15日目となる12月7日頃を二十四節気で「大雪」と呼ぶ。山間部だけでなく、平野にもいよいよ雪が降り出すことを意味している。積雪の多い地方では、積もった雪の重みで枝が折れないように、松などの木々に雪吊りを行う。傘を少しだけ開いたような美しい風景で、冬の風物詩の一つとされる。
 新嘗祭にちなみ、日本橋の小網神社では、11月28日に『どぶろく祭』が斎行される。新穀とともに神前にお供えされるどぶろくが参拝者にふるまわれる。この日には、秋の七草のすすきを素材とした強運厄除けの『みみずく』も授与される。空気の澄んだ初冬の日本橋めぐりを楽しみつつ、参詣してみてはいかがだろう。