穀雨(こくう)・立夏(りっか)

2014年05月【第43号】

 新年度が始まり、これまでとは違う環境で仕事や学業に勤しむ人も多いことだろう。習い事を始めたり趣味のサークルに入ったりと、出会いの機会が増える嬉しい時期でもある。

 4月20日頃は二十四節気で「穀雨」。穀物を潤す春の雨が降ることを意味しており、田畑では種まきの目安ともされている。四季折々の自然の姿を形や味わいに映す和菓子の世界では、よもぎを使った甘味が並ぶ。野の香り溢れる草餅や草団子は、まるで新緑を閉じ込めたような清々しさ。いまだけの味覚をぜひとも味わいたい。

 5月5日頃は二十四節気で「立夏」。緑が青々と茂り、気候はしだいに夏めいてくる。端午の節句でもあるこの日には、男の子の健やかな成長を願って鎧甲や鯉のぼりを飾る。邪気を祓うとされる菖蒲の花を活け、保温効果のある菖蒲湯に浸かる習慣もある。柏餅を食べるのは、新芽が出るまで古い葉が落ちない柏の木が縁起物とされているから。子孫繁栄の願いが込められている。

 風薫る5月はどこか心も浮き立ち、外へ出かけたくなるもの。次の休日、さっそく大切な人を誘って日本橋の街を歩いてみてはいかがだろう。