大暑(たいしょ)・立秋(りっしゅう)

2011年08月【第10号】
  • 変わりよろけ段/縹色(はなだいろ)
    江戸小紋の中で、こういった波状の曲線は、本来「よろけ縞」と呼ぶのですが、四角いモチーフで表現することによって、ちょっと印象の異なる「変わりよろけ段」となります。8月4日の「橋の日」にちなんで、日本橋から見下ろした日本橋川をイメージしました。露草の花から作った縹色をあわせることによって、盛夏にふさわしく涼しげな趣になっています。縹色は非常に古くから存在した色で、さまざまな青の中で、唯一、藍だけで染めた純粋な青色を指します。濁りのない凛とした色合いは、江戸っ子の心意気を表したかのようでもあります。

 朝早くからギラギラした日差し、じりじり焼けつくような暑い日が続いている。今年の夏は、ひとり一人が少しでも快適に夏を乗り切れるようにさまざまな工夫をこらしていることだろう。扇子に団扇はもちろん、日傘までもが男女問わず売れているそうだ。

 7月23日は「大暑(たいしょ)」。ここから8月上旬までが1年で最も暑い時期といわれている。30度以上の真夏日、そして35度以上の猛暑日が連日連夜にわたると体力も失われがち。食事の工夫、睡眠時間の確保など、夏バテ対策をしっかり行いたい。

 夏バテに効く食といえば〝土用の鰻〟が思い浮かぶが、なぜ鰻なのか? 諸説あるなか、ひとつには晩秋から初冬が美味しい鰻、ゆえに夏は閑古鳥が鳴く鰻屋に請われて、蘭学者かつ発明家という江戸の奇才・平賀源内が「土用の丑は鰻を食べよう」と仕掛けたからだとされている。その宣伝力は時代を経ても色あせず、土用の丑(今年は7月21日、8月2日)には鰻屋に多くの人が列をなす。

 そして8月8日は「立秋(りっしゅう)」。この日が暑さの頂点とされ、この日以降は残暑となる。ご挨拶も暑中見舞いから残暑見舞いに変わるのでお気をつけあれ。残暑とはいえ、まだまだ盛夏並みの酷暑が続くけれども。

 さて夏の日本橋は、美しい金魚アート、日本橋川クルーズ、橋の日の打ち水など、涼をよぶイベントが盛りだくさん。各施設での浴衣特典も多いので、ぜひ浴衣で日本橋へ。