江戸の知恵から学ぶ 人と自然にやさしいライフスタイル

2011年05月【第7号】

穀雨(こくう)・立夏(りっか)

軽やかなワンピースにサンダル、そんな女性たちが増えてきた。
日中は夏の暑さを思わせる日も多く、日暮れ時からの街に吹きわたる爽やかな夜風だけが春の名残を感じさせてくれる。
田畑の土をじっとりと湿らせて、春先にまいた穀物の種を成長させる春の雨。そんな春雨の降る時期「穀雨」は4月20日頃だ。
そして新緑が深緑へと色を変えていき、ゴールデンウィークも終盤を迎える5月6日は「立夏」だ。この日から夏が始まるのだと思うと、去りゆく休暇を嘆くより夏の楽しいプランが頭に浮かんでワクワクしてくるから不思議なもの。 さてゴールデンウィークには、日本橋の街に繰り出してみてはいかがだろう。特集で紹介したスイーツ巡りするもよし、数多くある老舗和菓子屋を訪ねて粽や柏餅を食べくらべするもよし。
また5月8日(日)は「母の日」、感謝の気持ちが伝わる素敵なギフトも日本橋ならきっと見つかるはず。

地落ち橘/ 薄萌黄(うすもえぎ)色

文様の輪郭の外側を細かい点で埋める「地落ち」は、咲き誇る花よりも、地に落ちた植物へのいたわりの目を意味する、江戸小紋の典型のひとつです。橘は数少ない日本生まれの吉祥文様であり、長寿、子孫繁栄の象徴として万葉集にも多く用いられています。このふたつが合わさった文様は、現在の日本の在り様を示すようでもあり、人々の願いがこめられているようでもあります。薄萌黄色の別名は「苗色」。稲の苗を連想させることから、そう呼ばれています。また、芽吹いた新緑が、みずみずしさを増し、木漏れ日に透け輝くような景色を彷彿とさせ、新しい生命力に満ちています。