江戸前蕎麦とお酒を思い思いに楽しめる店 室町砂場

2018年02月【第88号】
  • 写真は小盛りの『もりそば』(税込600円、『大もり』は税込850円)。ちなみに『ざる』は、喉越しなめらかな更科粉を使用。蕎麦は2種類を打ち分けている。

  • 『焼鳥』(税込800円)のたれは、伝統の蕎麦つゆとかえしをじっくりと煮詰めた甘辛い味わい。山椒の香りが風味をグッと引き締める。塩味もまた、鶏の風味を感じられる一品。

  • ごま油でカラリと揚げられた芝海老と貝の小柱の『かきあげ』(税込1,200円)も創業以来の伝統の味。噛みしめると、貝の甘みと芝海老の香ばしさが口の中に広がっていく。

  • 坪庭からやわらかい陽光が差し込む1階は、蕎麦好きが集う和気あいあいとした空間。2階にある掘りごたつ式の個室は4名から最大32名まで利用することができる。

  • 四季折々で趣を変え、訪れる人々をやさしく出迎える入口。映画の撮影が行われたのは店休日の午後で、お店の方も撮影に参加されたそう。

 明治2年(1869年)創業の室町砂場。「江戸時代から続くお店が多いこの日本橋では、我々はまだ“新参者”です」と五代目店主、村松毅さんは語る。伝統を守りながら新しい挑戦も怠らないのがこの店のスタイル。いまでは蕎麦屋の定番となっている『天ざる』や『天もり』は、じつは昭和20年代に室町砂場で生まれたものだ。

 映画「祈りの幕が下りる時」では、加賀恭一郎(阿部寛)と松宮脩平(溝端淳平)が訪れ、蕎麦そのものの香りを楽しめる一番粉で打った『大もり』を平らげるシーンが登場する。江戸前ならではの濃いめのつゆを、蕎麦の先につけ一気にすすると、蕎麦の香りも存分に楽しめる。
 「江戸時代の蕎麦屋は居酒屋としても親しまれていたそうです。食事として蕎麦だけをたっぷり召し上がるのも、お酒とつまみを楽しんだあとの〆に楽しまれるのも大歓迎です」と村松さん。
 ゆったりとした宴席も楽しめる広々とした店内は、思い思いの時間を過ごせる場所だ。

DATA
店名 室町砂場
住所 東京都中央区日本橋室町4-1-13
03-3241-4038
営業時間 11:30~21:00(L.O.20:30)、土曜11:30~16:00(L.O.15:30)
日曜・祝日休

※上記は取材時の情報です。現在は異なっている場合がございます。予めご了承ください。