女将の笑顔に会いたくなる蕎麦店 生粉打ち 花乃蕎麦

2017年07月【第81号】
  • ひんやりした『夏の梅そば』(税込1,200円)。薄口醤油と白醤油を使った淡い色のかけ汁はかつお出汁が効いたあっさり風味。梅干し、大葉、梅酢漬けの茗荷という夏らしい薬味が食欲をそそる。

  • 桜えびのかき揚げやさつまいも、しめじなどの『天ぷら盛り合わせ』(税込1,650円)。米油を使って揚げる天ぷらは、サクッとした食感とやさしい味わいが楽しめる。

  • 女将は店内の蕎麦打ち場で、毎日食べる人のことを考えながら、丁寧に蕎麦を打つ。女性が打つ蕎麦だから、花乃蕎麦という店名にしたのだという。

  • 店内はテーブル席が4卓。小上がりもある。

  • 店名を鮮やかな緑色で示した陶器の看板と白いのれんを目印に。

 日本橋堀留町の通りにひっそり佇む生粉打ち 花乃蕎麦は、女将の御み供とも民子さんが切り盛りする店。開店前に心を込めて蕎麦を打つと、パリッとした白シャツに着替えてお客さまを迎える。出汁を取るのもかえしをつくるのも、天ぷらを揚げるのも女将の仕事。もちろんおもてなしも欠かさない。  開店は12年前。子育てを終えたとき、蕎麦打ち教室で師匠と話すうち、「あ、お蕎麦屋さんをやろう」と不意に決意したのだとか。店名の“生粉打ち”というのはつなぎを使わない十割蕎麦のことで、手際よく打たれた蕎麦はしなやかでコシがあり、のどごしもいい。上品な蕎麦つゆとの相性も抜群だ。

 こぢんまりとした店内は、女将の人柄どおり、居心地のよさにあふれている。人懐こい笑顔もあってか、お客さまからはよく「この店に来てお母さんに会うと癒やされる」と言われるそうだ。「開店当時は年齢の変わらないお客さまに“お母さん”と呼ばれてちょっと面食らいましたけど、いまではもう慣れました」と笑う。  夜は千住ねぎの蒸し焼きなどの酒肴も充実。各地の地酒や焼酎も揃っており、のんびり酌み交わしたあとに蕎麦で〆るという蕎麦屋飲みの王道を楽しみたい。お酒を飲まない人にも、ほっこりできる夜ごはんスポットとしておすすめ。

DATA
店名 生粉打ち 花乃蕎麦
住所 東京都中央区日本橋堀留町1-6-5
03-5641-6938
営業時間 11:00~14:00、17:30~21:00(土曜~20:30)
日曜・祝日休