舌の肥えた旦那衆が愛した味を食卓に 魚久 本店

2016年11月【第73号】
  • 看板商品ともいうべき、『ぎんだら京粕漬』(税込1,080円)。芯まで味を漬け込んだぎんだらはふっくら焼き上がり、身がほろっとほぐれて美味しい。

  • 鯛の頭から尾まで一尾分を酒粕白味噌漬にした『中鯛姿漬』(税込7,020円)。部分ごとに味わいの違いを楽しめる。注文後製造、漬け上がりまで約1週間。

  • ショーケースにはちょうどよく漬け込んだ魚介が並ぶ。贈り先の好みに合わせて詰め合わせることも可能なので気軽に相談を。

  • 1階は販売店舗で2階、3階は食事処。ランチタイムは京粕漬定食など、夜は会席料理やしゃぶしゃぶなどが味わえる。

 魚久といえば、京粕漬の人気店。魚介そのものの味を生かしながらじっくりとした旨みを引き出した粕漬は、贈っても贈られても嬉しい名品だ。
 魚久の初代は奈良県の出身。京都で料理修業を積み、大正13年(1924年)に日本橋蛎殻町で鮮魚商を開業。二代目が昭和15年(1940年)に割烹料理店を開いたところ、舌の肥えた米の仲買商などの常連客の間で粕漬が評判になったという。これを土産にしたいという声が高まり、ついに粕漬専門店を開いたのが昭和40年(1965年)。いまや各地の百貨店にも並ぶ、全国規模の人気となった。

 京粕漬と銘打っているのは、京都・伏見の酒蔵の酒粕を用いていたから。現在は京粕漬のほか、酒粕と白味噌を合わせた酒粕白味噌漬、白味噌や赤味噌に酒粕を加えた味噌漬の3種類がある。「魚介類の個性に合わせて、いちばん美味しい漬床を吟味しています」(営業部 増井紳二郎さん)。

 京粕漬を焼くときは、まず酒粕をきれいに洗い落とし、水気をよくふいて魚焼きグリルへ。皮が焦げやすいので、まず身の面に約7割方火を通してから返し、皮の面を約3割方火を通すイメージで焼くとうまく焼けるという。贈り物にするときにはこうした焼き方のコツも伝えると、さらに喜ばれるだろう。

DATA
店名 魚久(うおきゅう)本店 京粕漬売店
住所 東京都中央区日本橋人形町 1-1-20
03-5695-4121
営業時間 月~金曜9:00~19:00、土曜9:00~18:00 日曜・祝日、正月三ヶ日休
URL http://www.uokyu.co.jp/