ほうじ茶の魅力を追求して100年 森乃園

2014年09月【第47号】
  • 開発に3年の歳月を費やした『極上ほうじ茶』(175g 税込1,290円)。60℃程度の低温焙煎でじっくりと水分を飛ばし、100℃程度の高温焙煎で煎り上げる。火加減が難しいため、三代目がすべて手がけているという。

  • 南九州産のわらび粉を使用した『極上ほうじ茶わらびもち』は、黒蜜を加えた自家製ほうじ茶蜜をかけていただく。抹茶の香り豊かな『抹茶わらびもち』も。(各280g 税込1,300円)

  • 今年6月に発売された『極上ほうじ茶羊羹』(450g 税込2,400円)。濃厚なほうじ茶の旨みと香りが凝縮されている。

  • 店の2階には甘味処もある。あんみつやソフトクリームなど、ほうじ茶を使った甘味が味わえるほか、夏季限定のかき氷も人気。毎年シロップの配合と、かき氷の中に隠される和菓子“隠し玉”が変わるそう。

日常のおやつから特別な日の贈り物まで、ぜひ手にしてほしい、味わってほしい手みやげをご紹介する「日本橋 手みやげ」。今月は、創業100周年を迎えた日本橋人形町のほうじ茶専門店 森乃園の『極上ほうじ茶』。

 日本橋人形町の甘酒横丁にある森乃園は、大正3年(1914年)の創業時から、ほうじ茶一筋に歩んできた。建物内で毎日焙煎をしていることから、通りには常に香ばしい香りが漂い、道行く人々の心を和ませている。

 店内には定番のほうじ茶のほかに、季節ごとに登場する『桜ほうじ茶』や『ミントほうじ茶』、健康志向の高い『薬膳ほうじ茶』や『甜(てん)ほうじ茶』など20種類ほどが並ぶ。

 中でも人気なのが『極上ほうじ茶』だ。「当店には初代が考案したロングセラー商品の『並ほうじ茶』、二代目が考案したすっきりとした味わいの『特上ほうじ茶』があり、これは三代目が考案した商品です。何度でも飲みたくなる味を追求しています」(甘味処担当 野村綾さん)。鹿児島と静岡の厳選した茶葉に、3割ほど茎部分を加えている。じっくり2回焙煎することでカフェインを飛ばしているため、抽出時間を長くしても苦みや渋みが出ず、後口にはほのかな甘みを感じる。

 この贅沢な『極上ほうじ茶』をパウダー状にし、白餡に練り込んだ『極上ほうじ茶羊羹』は、ほかでは味わえない一品。そのほか、本わらびもちの上に『極上ほうじ茶』の粉末と砂糖を配合したきな粉をかけていただく『極上ほうじ茶わらびもち』もおすすめだ。

 奥の深いほうじ茶の世界。ぜひとも、その魅力を存分に味わいたい。

DATA
店名 森乃園
住所 東京都中央区日本橋人形町2-4-9
03-3667-2666
営業時間 9:00~19:00(土・日曜・祝日 11:00~18:00)
2階 甘味処 12:00~18:00(土・日曜・祝日 11:00~17:30)
※いずれもL. O. 17:00 不定休
URL http://morinoen.jp

※上記は取材時の情報です。現在は異なっている場合がございます。予めご了承ください。