ここ最近、日本を訪れる外国人旅行客がますます増えてきています。彼らは、日本の伝統文化に興味津々。私たち日本人も、もっと気軽に伝統文化に触れられたらと思い、今号では、日本橋で体験できるさまざまな伝統文化のスポットをご紹介。日本の新たな魅力に、出会えます。
2018年07月 【第93号】たとえば能は「能五流」(観世流、宝生流、金春流、金剛流、喜多流)の舞台が楽しめる。写真は宝生流の舞台の様子。
上/店内に入るとすぐに目に飛び込んでくるのが三間四方(約5.4m四方)の舞台。江戸時代に狩野派が描いた鏡板が特徴。下/ラグジュアリーな雰囲気のソファ席やテーブル席など、ゆったりとくつろげる空間で伝統芸能が鑑賞できる。
ランチとディナーで提供されるのは、現存する最古の江戸前寿司処として知られる「すし栄」の寿司。江戸時代と同じく、粕酢(赤酢)が使われている。
初心者はまず、染料の使い方教室を受講するのがおすすめ。みやこ染の染料の基本の使い方が楽しく学べる。
世界でここだけの美しいガラスのチャンチンに自分で染色したビーズを入れ、染色アーティスト 大竹夏紀氏にろうけつ染を学ぶワークショップも大人気。
その他、造花を染色して作る髪飾りや、染めと日本刺しゅうでつくるオリジナルタンブラーなど、ひと味違う染色体験ができる。
教室は8名まで一度に作業できるので、染色に興味のある知人を誘って参加してみては。
着物を着たことがない人も、講師が一つひとつの工程を丁寧に教えてくれる。
落ち着いた雰囲気の和室。上級者には、人に着付けるためのレッスンも用意されている。
レッスンで着用する着物の一例。自分で着られるようになったら、一式揃えるのもいいだろう。
国立劇場歌舞伎俳優養成所出身の講師が、歌舞伎のくまどりを間近で見せてくれる。
ビデオの映像を観ながら、講師が歌舞伎の歴史や文化についてレクチャーする座学の様子。初心者も歌舞伎に詳しい人も楽しめる。
簀桁(すけた)と呼ばれる道具を水面に対して垂直に入れ、水平に保ちながら、縦と横に揺らすと、繊維同士がよく絡む。
細かく切った和紙や動物、花モチーフなど、さまざまなパーツが用意されており、何を乗せるか考えるだけでも楽しい。
乾燥機でしっかりと乾かして完成。「小津和紙」の家印の型押しをして、持ち帰ることができる。
江戸切子の模様は、高速回転する金属の円盤でカットする。器をしっかり抑えるのがコツだという。
削った模様はそれぞれに個性や味が出る。世界に一つだけの江戸切子が完成。
スタイリッシュな雰囲気の店内には、多彩なデザインの江戸切子が並び、眺ているだけでも楽しい。
ツアーの様子。
日本橋案内所では、外国人コンシェルジュが日本橋を英語で案内するツアーや、日本文化を体験できる「OmotenashiNihonbashi」を実施している。昨年より新プログラムが増え、茶道、お座敷遊び体験のほか、今回特集で紹介した手漉き和紙や江戸切子づくり体験にも参加できるようになった。
日本橋案内所
*対応可能言語(2018年6月現在)
英語、イタリア語、ロシア語、ウクライナ語、中国語
体験プログラムの予約はこちらから
nihonbashi-info.jp/omotenashi/