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今年も残すところあと1 ヶ月余り。慌しい時期だからこそ、 日々の喧騒をひと時忘れ、日本橋で寛ぎの時間を過ごしたい。 今号では、家族や親しい人とあたたかな時間を過ごせる鍋料理の名店をはじめ、 予約して買いたいおせちの逸品など、“年の瀬”の情報をたっぷりお届けします。
あひ鴨一品 鳥安 明治5年(1872年)より『あひ鴨すきやきコース』のみを提供する「鳥安」。割下も溶き※コース料理には別途サービス料がかかる場合があります。詳しくは各店舗にお問い合わせください。卵も使わないのが、創業以来変わらない味だ。専用の鉄鍋には「ダム」と呼ばれる窪みがあり、余分な脂がここに落ちていく。炭火でじりじりと焼かれた相鴨は、おろし醤油でさっぱりといただく。味つけがシンプルなので、相鴨本来の旨みを堪能できる。鉄鍋の上でパチパチと肉の脂がはじける心地よい音を聞きながら、ゆったりと会話を楽しみたい。 東京都中央区東日本橋2-11-7 TEL 03-3862-4008 営業時間...17:00~22:00(L.O.食事21:00、飲み物21:30) 日曜・祝日休(年末年始12/30~1/6休) www.aigamotoriyasu.com ※予約は2名から(事前予約制) 上/相鴨は、分厚く切った「ダキ」と呼ばれる胸肉をはじめ、心臓やレバーなど6~7種類。部位の違いによる味、食感の違いを楽しめる。メニューは前菜や食事、デザートなどがつく『あひ鴨すきやきコース(写真は3人前)』のみ(10,500円)。 中/間接照明の柔らかな明かりに包まれた2階の個室。掘りごたつ、テーブル席など、さまざまな設えの個室が用意されている。 下/2005年に建て替えられた店舗。新しいながらも、石畳の玄関口から店内に至るまで、創業140年の風格が感じられる。
よし梅 芳町亭(よしちょうてい) 人形町の路地に佇む「よし梅 芳町亭」。登録有形文化財にも指定されている建物は、大人同士の上質な時間を過ごすのにぴったりな趣だ。ここでぜひ味わってみたいのが『ねぎま鍋』。江戸時代に"脂っこい"と敬遠されていたトロを美味しく食べるために、庶民の知恵から生まれた料理だ。野菜がぐつぐつと煮えた出汁にさっとくぐらせたトロは、脂がほどよく抜け、あっさりといただける。いまでは高級食材になったトロを、江戸の作法で味わってみては。 東京都中央区日本橋人形町1-5-2 TEL 03-5623-4422 営業時間...17:00~22:00(L.O.21:00) 土・日曜・祝日休(年末年始12/29~1/6休) www.yoshiume.jp ※予約は2名から(事前予約が望ましい) 上/風味豊かなかつお出汁でいただく『ねぎま鍋(写真は2人前)』。芳町亭はコースのみで、鍋コースは料理の内容や品数によって3種類ある(9,000円~)。 左下/風情ある坪庭に面した1階の個室は、8名まで利用可能。2~20名用の部屋が全部で8つある。 右下/待合として建てられ、一時は女優の住居でもあった芳町亭には、上質な資材がふんだんに使われている。天井の屋久杉、2階廊下の波板ガラスなど、当時の職人の技が随所に見られる。
伊勢重(いせじゅう) 牛鍋屋として明治2年(1869年)に創業した伊勢重。看板メニューの一つである『すうぷ煮』は、割下を薄める昆布だし"うすわり"ですき焼きを食べてみては、という試みから誕生した"しゃぶしゃぶ"に似た料理だ。肉は最高格付の和牛のみを使用し、肉目に沿って一枚ずつ"手切り"でスライス。炭火でじりじりと煮立った"すうぷ"で軽く火を通し、レモンおろしを乗せていただく。伝統の技により引き立てられた素材の味を、さらりと味わえる。 東京都中央区日本橋小伝馬町14-9 TEL 03-3663-7841 営業時間...11:00~22:00(L.O.21:30) 日曜・祝日休(年末年始12/31~1/4休) ※12月は日曜・祝日の臨時営業あり(詳細はお問い合わせを) ※予約は1名から(事前予約が望ましい) 上/すき焼きをアレンジして考案された『すうぷ煮(写真はBコース、2人前)』。最初に肉を1枚食べてから野菜など他の具を入れる。肉の部位や料理内容の違いで、A~Dの4コースから選べる(夜5,200円~)。 左下/1991年に共同ビルとなり、地下1階で料理を提供、1階では精肉や牛佃煮などを販売する。 右下/フロアのいちばん奥にある、坪庭のついた掘りごたつの個室。その他にも座敷やテーブル席など、全部で8つの個室があり、最大100名まで利用できる。
三冨魯久汁八 華れ(さぶろくじゅうはち はなれ) 日本橋中央通りの賑やかさを忘れてしまう静かな路地の奥にある「三冨魯久汁八 華れ」は、青森の旬の食材を使った創作料理のお店。扉を開けるとすぐに小さな玄関があり、"家"のような心和む雰囲気だ。料理はコースのみで、冬は鍋をオーダーすることも可能。雑炊やうどんの代わりに素焼きの"南部せんべい"がつくなど、お店ならではのアレンジも魅力。周囲に気兼ねなく賑やかに過ごせる個室で、青森の旬をたっぷり堪能できる。 東京都中央区日本橋本町1-4-5 TEL 03-3242-1008 営業時間...月~金11:00~14:30、17:00~23:00 不定休(年末年始12/29~1/6休) www.r-frantic.co.jp/hanare ※予約は4名から(事前予約制) 上/写真は青森産の素材を使った『あんこう鍋(写真は2~3人前)』。その他、青森シャモロック鍋、ふぐ鍋、寄せ鍋も選べる。コースは6,000円~、鍋の種類も含め、料理内容は予算に応じて事前にご相談を。 左下/部屋は1階と2階に個室が一つずつという贅沢な造り。予約は4名以上、ワンフロアを完全貸切できるのがうれしい。右下/1年半前にオープンした「華れ」ではランチも提供しており、すべての定食に八戸名物『せんべい汁』がつくのが特徴。
※コース料理には別途サービス料がかかる場合があります。詳しくは各店舗にお問い合わせください。
魚の味をストレートに 神茂(かんも)の「御蒲鉾 和燦(かまぼこ わさん)」 元禄元年(1688年)の創業以来、伝統の製法を守り続ける神茂が、新しい味を求めて4年前から販売を開始した『御蒲鉾 和燦』(1本3,360円)。生のグチとフエダイの身を、塩や昆布だしなどの天然調味料のみで味つけ。雑味のない、魚そのものの風味を楽しめる。 東京都中央区日本橋室町1-11-8 TEL 03-3241-3988 営業時間...月~金10:00~18:00、土10:00~17:00 日曜・祝日休(年末年始1/1~1/3休) www.hanpen.co.jp
栗たっぷり、甘さ控えめ 清寿軒(せいじゅけん)の「栗きんとん」 どら焼きで有名な清寿軒が、年末限定で販売する『栗きんとん』(400g1,680円、800g3,150円)。たっぷりの栗に、鹿児島県産さつまいもなど厳選された素材でつくられた餡がしっとり絡む。水あめの割合が少なめなので、あっさりといただける。 東京都中央区日本橋堀留町1-6-1 TEL 03-3661-0940 営業時間...9:00~17:00(どら焼きが売り切れ次第終了) 土・日曜・祝日休(年末年始1/1~1/9休) ※『栗きんとん』の予約は12/1より受付開始(販売期間12/25~12/31)
食感ふんわり、味しっかり 鳥忠(とりただ)の「玉子焼」 明治44年(1911年)創業の地鶏専門店が手づくりする『玉子焼』(1本800円)。新鮮な卵と秘伝のだしで、毎朝ふっくら焼かれる。甘めで濃い味つけなので、ご飯のおかずやお酒の肴にもぴったり。年末の購入予約はすぐに埋まってしまうため、早めの予約を。 東京都中央区日本橋人形町2-10-12 TEL 03-3666-0025 営業時間...9:00~19:00 日曜・祝日休(年末年始1/1~1/4休) www9.ocn.ne.jp/~toritada ※年末の『玉子焼』の予約は12/1より店頭にて受付開始
昨年の様子
薬研堀(やげんぼり)不動尊 納めの歳の市&大出庫市(おおでこいち) 2012年12月27日(木)~12月29日(土) 11:00~20:00 会場...東京都中央区東日本橋2丁目(薬研堀不動院付近) 東京で開催される歳の市の最後を締めくくる薬研堀不動尊。通りには注連(しめなわ)飾りなどの正月用品がずらりと並び、多くの買い物客で賑わう。昭和40年から付近の問屋街の協賛によって始まった「大出庫市」も併催され、衣料品や靴、日用雑貨などが格安で販売される。 主催/薬研堀不動尊 歳の市保存会 (問)TEL 03-3866-3706 ※開始時間が12時→11時に変更となりました。