日本橋のバレンタイン

年に一度、女性から男性に愛を伝えるバレンタインデーには、思いを込めて記憶に残るプレゼントを贈りたいもの。老舗や名店の集う日本橋なら、ほかにはないオリジナルのギフトもたくさん揃っています。江戸の洒落っ気や粋に学んで、あなたならではの贈り物を探してみませんか?

2011年02月 【第4号】

文箱をパッケージに見立て、大人の贈り物に

高級漆紙製文箱

高級漆紙製文箱(小)内寸17cm×11.2cm×3.2cm/840円 ※写真はイメージです。中にチョコレートは入っていません。

伝統職人の手により、仕上げまで多くの工程を経て作られた江戸伝統工芸紙「漆紙」。その漆紙を表面に使用した文箱にチョコレートをしのばせて、大人のバレンタインギフトはいかが? 丈夫で高級感あふれる文箱は、はがきやカードはもちろん、腕時計やキーホルダーなど外出時の小物セット入れとしても活躍してくれる。(小津和紙

読書家のあの人に、お薦めの小説を添えて

越中富山の八尾和紙ブックカバー

越中富山の八尾和紙ブックカバー(文庫用)/各1,050円

越中和紙の色合いと風合いが使うほどに愛着の増す文庫本サイズのブックカバー。和紙とはいえ、ほどよい堅さと厚さがあり、耐久性は十分。和紙ならではの独特の手触り感も気持ちよく、日々の読書タイムがより楽しみになりそう。あなたの気持ちを代弁してくれる、素敵な文庫本小説をみつけて、一緒に贈ってみたいもの。(小津和紙

今に甦る江戸の粋に思いをのせて、肌身離さず

携帯入れ

携帯入れ/各4,200円

伝統工法による染物で作られたこちらは、携帯電話ケース。江戸町人の洒落と粋が詰まった図案は意外にスーツやデニムとの相性がよく、その洗練性にあらためて感服する。中央のそろばん玉柄は商いの中心「日本橋」を、左の松葉柄は帯状の灰色で「山道」を表している。スーツの似合う彼には、右の正絹の縞がお薦め。(濱甼高虎

現代のモテ男に、エスプリの利いた合財袋

鰹縞合財袋「キセルの雨」

鰹縞合財袋「キセルの雨」約19㎝×約28㎝/3,780円

「宵越しの金を持たず」の江戸っ子の身上を一切合切入れる「合財袋」。サイズや柄は多彩に揃うが、大きさのほどよいこちらは出張のお供に最適で、お薦めの柄はこの「キセルの雨」。遊女のキセルが雨あられのように降り注ぐ様は、転じてモテ男の象徴に。相手のモテっぷりにヤキモキしているなら、洒落を込めて贈ってみたい。(濱甼高虎

お好みのモチーフに、あの人の名前を刻んで

手ぬぐい(左)「いかり」、(中)「クレスト」、(右)「やもり」、名入れは、ひらがな 及び アルファベット(5文字まで)

手ぬぐい(左)「いかり」、(中)「クレスト」/各1,050円、(右)「やもり」/840円、名入れは、ひらがな 及び アルファベット(5文字まで)/525円、漢字(3文字まで)525円。1文字追加ごとに105円

ハンカチやバンダナ代わりに、あるいはほこりよけや敷物に、老若男女問わず人気の手ぬぐいは、やはりもらってうれしい贈り物のひとつ。近年、そのデザインはますます増え、男性好みのモダンな柄も豊富に。選んだ手ぬぐいには、愛する人の名前を入れて気持ちを伝えて。名入れは1週間~10日ほどで仕上げてくれる。(ちどり屋

ぬくもり感のある切り絵カードにメッセージを

切り絵カード

切り絵カード/各399円

上質な和紙に一枚一枚貼られた切り絵は、女性作家による手作りで、書画材料専門店「有便堂」のオリジナル。華やかながら落ち着いた色合いで、その組み合わせの妙はもちろん、グラ フィカルなデザインにも心ときめく。こんなハートモチーフなら、気後れすることなく素直な気持ちでメッセージをしたためることができそう。(有便堂

お疲れモードの彼を、日本古来の香りで癒す

千歳謹製匂い袋

千歳謹製匂い袋/各800円

元来、公家の素養として親しまれた香道。花やハーブの香りを愉しむのが西洋なら、日本古来のアロマテラピーは草根木皮で得られる香り。その聞香療法には、精神を落ち着かせ、集中力を高める効果もあるとか。気軽に試すなら、スーツの内ポケットや鞄にこんな匂い袋を。ハードワーカーの彼を癒してあげて。(日本橋千歳

とっておきの贈り物を格調高い文様でひとくるみ

風呂敷(包んだもの)「七宝(青)」、(平置き)「竹林(灰)」

風呂敷(包んだもの)「七宝(青)」、(平置き)「竹林(灰)」90cm×90cm/各2,625円

平安時代に舞楽の装束を包む平包が風呂敷と呼ばれるようになったのは、入浴の習慣が広まった江戸時代。用途が広がるにつれ、さまざまな文様の風呂敷が誕生した。能楽のさびと 渋みを模した灰色の縞模様は、寛文年間に作られた「黒紫地竹林文様」。一方、縁起がよいとされる四方連続文様の「花入り七宝繋文」はモダンな印象。(竺仙

キュートに思いを伝える、新しいチョコスイーツ

choco be apple

choco be apple〈日本橋髙島屋オリジナルの限定発売〉/1個257円~

長野県産の姫リンゴにチョコレートをコーティングした、ロリポップのようなチョコレートは、日本橋髙島屋とシュークリームの人気店「ブーンズ クリーム パフ」のコラボレーションスイーツ。こんなポップなチョコレートなら、熱い思いも気軽さを装いながら伝えられそう。新しもの好きの友人へ友チョコとして贈っても。(日本橋髙島屋

複雑な恋心は、大人を惹きつけるほろ苦さ

オランジェット

オランジェット/1,890円

レストラン「エメ・ヴィベール」のシェフパティシエ、金井幹雄氏による「オランジェット」。数あるデセールでもチョコレート菓子を得意とするだけあって、オレンジピールにダークチョコレートをコーティングした定番ショコラも、繊細なほろ苦さが幾重にも重なる深い味わい。ブランデーやコニャックなど、お酒のお供にも。(パティスリー エメ・ヴィベール

特別な日に大切な人へ贈る、特別なチョコレート

「エイエス」ロイヤルウエディングチョコレートボックス

「エイエス」ロイヤルウエディングチョコレートボックス〈三越限定販売〉/5,250円

今回、日本初上陸となるスウェーデン王室にも愛される北欧の名店「エイエス」。こちらは、2010年6月にスウェーデンのヴィクトリア王女がご成婚された際、王女自らが選んだというフランボワーズの引菓子がチョコレートに添えられたギフトボックス。ジュエリーのような高貴さに満ちた逸品を愛するあの人に逆プロポーズの思いを込めて。(日本橋三越本店

ショップガイド(50音順)

小津和紙 承応2年(1653年)創業の和紙専門店。友禅和紙から手漉き和紙まで約3,000種の和紙のほか、オリジナルの小物や雑貨も多数揃う。史料館のほかに手漉き和紙の体験コーナーも。
東京都中央区日本橋本町3-6-2 小津本館ビル/TEL:03-3662-1184/営業時間...10:00~19:00/日曜休
http://www.ozuwashi.net/

竺仙(ちくせん) 天保13年(1842年)創業の江戸染浴衣や江戸小紋を専門とする製造販売店。今でも能衣装、古代紋様や正倉院紋様などを積極的に創作再現し、風呂敷や手ぬぐいも豊富な品揃え。 東京都中央区日本橋小舟町2-3/TEL:03-5202-0991/ 営業時間...9:00~17:00/土・日曜、祝日休(4~7月は土曜も営業)
http://www.chikusen.co.jp/

ちどり屋 「注染」という伝統的な染色技法で作られた手ぬぐいは、ざっと1,200種類以上。オリジナルも30~40種類ほど取り扱うほか、珍しい草木染めやオーガニックコットン製のものも。
東京都中央区日本橋人形町1-7-6 HSビル1階/TEL:03-5284-8230/営業時間...11:00~20:00(土・日曜、祝日は~19:00)/不定休
http://www.chidoriya.cc/

日本橋髙島屋 日本橋髙島屋8階催し会場では、2月5日(土)~14日(月)まで国内外のチョコレート約80ブランドを一堂に集めたバレンタインフェア「アムール・デュ・ショコラ」を開催。最終日は 18時閉場。
東京都中央区日本橋2-4-1/TEL:03-3211-4111(代)/営業時間...10:00~20:00(地下2階・新館6階レストラン街・新館4階特別食堂は11:00~21:30) /無休
http://www.takashimaya.co.jp/

日本橋千歳 三條西家・御家流香道直門の師範、鈴木堯聖(ぎょうせい)氏のお香専門店。香の焚かれた小さな店内は、たたずんでいるだけで心洗われる空間。香席体験講座や聞香療法も受け付けている。
東京都中央区日本橋室町1-6-13/TEL:03-3241-1014/営業時間...10:00~17:00(ただし、13:00~14:00休)/土・日曜、祝日休

日本橋三越本店 2月2日(水)~2月14日(月)まで本館7階催物会場で「2011年スイーツコレクション」を開催。好評の王室御用達チョコレートやかわいい女子会チョコなど充実のラインナップ。
東京都中央区日本橋室町1-4-1/TEL:03-3241-3311(代)/営業時間:10:00~19:00(本館・新館の地階から3階は~20:00、新館9・10階のレストランは11:00~22:00)/無 休
http://www.mitsukoshi.co.jp/

パティスリー エメ・ヴィベール プラリネをシュー生地で挟んだ「パリ・ブレスト・エメ」ほか、焼き菓子が揃うパティスリー。チョコレートは、本店のフルコースで提供されているものを直接購入できる。
東京都中央区日本橋室町2-2-1 コレド室町1階/TEL:03-6225-2551/営業時間...10:00~19:00/無休
http://www.aimeevibert.com/

濱甼高虎(はまちょうたかとら) 創業は昭和32年(1957年)だが、その前身は江戸期に人形町にあった染元「紺屋」。江戸の粋を現代に蘇らせた祭り半纏や合財袋が多数揃い、オーダーメイドも受け付けている。
東京都中央区日本橋浜町2-45-6 高虎ビル/TEL:03-3666-5562/営業時間...9:00~18:00(土曜は~17:00)/日曜・祝日休
http://www2.gol.com/users/ip0611031455

有便堂 大正元年(1912年)創業の書画材料専門店。筆、墨、硯、和紙、顔料を取り扱うほか、額装や軸装などの仕立ても行う。便せんや木版はがきなど、季節の和風小物もお薦め。
東京都中央区日本橋室町1-6-6/TEL:03-3241-6504/営業時間...10:00~18:00/日曜・祝日休
http://www.yubendo.co.jp/