大暑(たいしょ)・立秋(りっしゅう)

2018年08月【第94号】
  •             illustration Sayaka Terashima

 梅雨が明ければ、夏もいよいよ本番。子どもたちにとっては待ちに待った夏休みだ。オフィス街でもそろそろ休暇の過ごし方が話題にのぼり始める時季。
 7月23日頃は二十四節気で「大暑」。一年のうちでもっとも暑さが厳しい頃を意味している。都心でも緑のある場所では蝉の声が賑やかになり、日差しも一段とまぶしくなる。「大暑」の前後には全国各地で道路や軒先などに水をまいて涼を得る“打ち水イベント”が開催される。冷房設備のなかった時代から続く日本人の暮らしの知恵だ。
 8月7日頃は「立秋」。わずかながらも秋が近づきつつあることを意味している。

実際にはまだまだ暑い盛りだが、日を追うごとに涼やかな風を感じるようになっていく。この日を境に季節の便りは「暑中見舞い」から「残暑見舞い」へと変わる。8月も中旬を過ぎると、日の出や夕暮れに「カナカナ」という蜩の声を耳にするようになる。夏の終わりを惜しむかのような、切なくも風情ある晩夏の音色だ。